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〈関東大震災朝鮮人虐殺81周年〉 東京で市民講座、国家責任に対する謝罪を

 関東大震災朝鮮人虐殺から81年が経った1日、東京都内の日本教育会館で東京朝鮮人強制連行真相調査団による第1回市民講座「関東大震災 今、何が問われているのか」が開かれた。

 講座ではまず、昨年の関東大震災80周年に際して制作されたビデオが上映された後、朝鮮人強制連行調査委−現代史研究会の小林一雄氏が報告した。

 小林氏は、昨年8月に日本弁護士連合会(日弁連)が、政府と企業に対し、「関東大震災の時の朝鮮人、中国人虐殺には軍隊も行うなど、国に責任があり、それを認め謝罪すべきであり、その全貌を調査、原因を明らかにすべきだ」との勧告書を出したことについて述べながら、この内容を多くの人に知らせるべきだと強調した。

 勧告について小林氏は、在日朝鮮人である文戊仙さんの申し立てにより、日弁連が約4年がかりでぼう大な資料を調査、分析した結果として、前述の結論に至ったものだと指摘した。

 東京朝鮮人強制連行真相調査団の李一満事務局長は、解放直後に帰郷する多くの朝鮮人を乗せた船が爆沈した「浮島丸事件」について述べた。

 李氏は、5月に開かれた日本の過去清算を要求する国際連帯協議会ソウル大会で報告した内容を紹介。犠牲者の遺骨1136柱が納骨されている東京都目黒区の祐天寺で毎年、「朝鮮人戦争犠牲者追悼式」が開かれているとしながら、「遺骨をすすんで収集しなかった日本政府の無責任きわまりない立場は、厚生大臣が安置後32年になる今日まで、一度しか祐天寺を訪ねたことがないことからもうかがい知れる。追悼式に政府関係者が出席していなかったことは言うまでもない」と静かな怒りを露にした。

 李氏は、「浮島丸爆沈事件は日本の国家モラルと民族のプライドを問うている。わが民族に対する過去の清算がすべてなされた暁にこそ、日本の戦後は真に終わるであろう」と締めくくった。

 会場内からは、「日本の責任は2つある。一つは当時、(関東大震災朝鮮人虐殺の)事実を隠したということ、そして今も隠し通しているということだ。事実を明らかにしてこそ真の清算となる」「在日のため、朝鮮人のためというより日本の地で人権を考える機会になる」などの意見が提起された。

[朝鮮新報 2004.9.7]