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第28回全国交流、福岡集会アピール(全文)

 日朝友好親善を深めるための第28回全国交流福岡集会で採択された集会アピールの全文は次のとおり。

 私たちは本日「日朝友好親善を深めるための第28回全国交流福岡集会」を開催しました。

 全体集会の記念講演「日朝関係の現状と私たちの課題」(出水薫九州大学助教授)によって当面する情勢の特徴を明らかにし、日朝国交正常化をはじめとする当面の課題について意志統一しました。また、福岡県朝鮮学校を支援する会から「朝鮮学校を支援し、交流する活動について」特別報告を受け、朝鮮人学校との日常的な交流と連帯を強化しつつ、民族教育権差別の完全解消をはかる運動の重要性も確認しました。

 理論、教育実践、友好連帯運動の3つの分科会では、朝米関係の現状分析のうえに立って朝米、朝・日関係の改善と朝鮮の自主的平和統一に至る展望が明らかにされました。そして、そのもとで朝鮮学校を支援する運動、朝鮮人強制連行真相調査活動などが持つ意義を確認し合いました。私たちは、今次集会のこれらの成果の上に立って、日朝教育交流、友好親善活動のいっそうの強化をはかります。

 いま、アメリカ・ブッシュ政権の単独行動主義とこれに加担する日本をはじめとする大国の軍事同盟が、世界の平和を危機に陥れています。小泉内閣は、この間、イラク特措法に次いで一連の有事関連法案を成立させ、多国籍軍への参加を含む海外派兵を本格化させています。この動きと一体的に、朝鮮民主主義人民共和国に対する敵意をあおり、民族排外主義、差別意識を増幅させてきました。とりわけ、朝鮮学校児童、生徒に対する暴力、脅迫事件の頻発は、在日朝鮮人子弟の生命をも脅かす異常な事態となっていました。私たちは、平和、親善、自主権尊重を基調とすべき時代の潮流に合わせて、こうした事態が2度と起きないように抜本的是正をはからなければなりません。

 日本政府は、2002年9月17日、朝鮮民主主義人民共和国と歴史的な「日朝平壌宣言」を発表し、日朝間の不幸な過去の清算と懸案事項の解決、実りある政治、経済、文化的関係の樹立について合意しました。そして、国交正常化の早期実現をうたい、さらに「過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からの謝罪の意」を表明しました。

 しかし、その後日本政府は拉致事件や核問題を理由に、国交正常化交渉を拒んできました。ようやく今年5月、小泉首相は再訪朝し平壌宣言の履行を再確認するとともに、国交正常化交渉の再開に向けて動き始めました。私たちは、6者会談における「言葉対言葉、行動対行動」の合意が達成され、朝米関係の抜本的改善が行われることと合わせて、一日も早く日朝国交正常化が実現し、いっさいの民族差別の解消をはじめとして、諸懸案事項が解決され、「近くて遠い国」が「近くて親しい国」の関係になることを心から期待します。

 21世紀を平和、自主、親善の時代として輝かせるために共に力を合わせましょう。

[朝鮮新報 2004.8.31]