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教育通じ日朝友好親善、第28回全国交流福岡集会

 日朝友好親善を深めるための第28回全国交流福岡集会(主催=日本朝鮮学術教育交流協会、福岡県実行委員会、後援=日本教職員組合)が25日、福岡県教育会館で行われ、各地の県教職員組合委員長らと交流協会、日本教職員チュチェ思想研究会連絡協議会の役員、福岡県議会および市議会議員、各地から在日朝鮮人教職員同盟の役員など、朝・日の教育関係者を中心に計214人が参加した。集会では基調報告、記念講演、分科会などが、24日には総会、レセプションが行われた。参加者らは、朝・日および朝米関係の現状と展望に対する認識を深め、各地での友好連帯活動の現状と経験を共有。運動の重要性を確認しながら、「日朝教育交流、友好親善活動のいっそうの強化をはかる」(集会アピール)ことを決意した。

「厳しい状況の中」

全国集会参加者ら(25日、福岡県教育会館)

 本集会、そして前日の総会、レセプションで発言した参加者らは、一様に「厳しい状況の中」という言葉を何度も用いた。しかし、ここ1、2年の「厳しい状況の中」でも活動を中断することなく日朝友好連帯活動を力強く推し進めてきたことを振り返り、誇りに満ちているようだった。

 現在「朝鮮学校を支える会」は日本各地に20団体あり、各自治体に朝鮮学校への助成金増額支給要請などの活動を行っている。昨年9月には「外国人学校と民族教育を支える全国連絡会」が結成され、各地に広めようとしている。

 福岡県朝鮮学校を支援する会の活動報告をした入江種文同会事務局長(県議会議員)は、朝鮮学校に対する助成金、大学受験資格などにおける問題点を指摘しながら、これまでの朝鮮学校訪問との交流会、支援カンパの取り組み、署名活動の展開、ハングル講座の開催、役員、運営委員会の活動について言及。「依然として状況の厳しさはあるが、共に取り組んでいく」と誓った。

 浦田哲也実行委員会副委員長は、「争い事は相互理解がないから起きる。情勢が厳しくなるほどわれわれの存在意義は大きいと思う」と、集会での成果を踏まえて実践行動していこうと呼びかけた。

国交正常化に合わせ

24日に行われたレセプション

 教育を通して、日朝友好親善を進めることを目的に開かれてきた集会。1977年6月に第1回(東京)を開催して以来、毎年欠かさず開かれてきた。今回は、小泉首相の5月22日の再訪朝によって形成された「敵対関係を友好関係に変えていく」流れを確かなものにするため、いっそうの運動の強化、友好親善の発展を目指すものとなった。

 集会で採択されたアピール文は、「6者会談における言葉対言葉、行動対行動の合意が達成され、朝米関係の抜本的改善が行われることと合わせて、一日も早く日朝国交正常化が実現し、一切の民族差別の解消をはじめとして、諸懸案事項が解決され、近くて遠い国が近くて親しい国の関係になることを心から期待する。21世紀を平和、自主、親善の時代として輝かせるために共に力を合わせよう」と強調した。

 2年後には集会の第30回開催という節目を迎える。主催者側はこれを強く意識し、盛大に記念するための準備を推し進めているという。

 当面は、教職員友好連帯活動の一環として10月23日、日教組、在日本朝鮮人教職員同盟、交流協会の3者によって東京都千代田区の日本教育会館で第6回日朝教育シンポジウムを開催する予定。現在、訪朝団の平壌派遣にも取り組んでいる。

 横堀正一交流協会事務局長は、「日朝両国が国交正常化されるのに合わせて、外交だけでなく、民衆同士の友好関係を確固としたものにするためには、日本の市民が正しい歴史認識を持つことが大事。民族差別などを解消して市民間の連帯を強化したい」と語りながら、「第30回集会が開催される時期には国交が正常化されるだろう。ぜひ朝鮮から代表を招請したい」と意欲を示していた。(姜イルク記者)

[朝鮮新報 2004.8.28]