愛しています ハルモニ |
ハルモニの過去をフィルムで見ながらいろいろな思いで頭の中が複雑でした。3度結婚をして、あちこちで子どもを産まなくてはならなかった数奇な人生、そのうえ子どもたちは南と北、日本に離ればなれとなり、胸を焦がした長い歳月…。 それは、理念の違いとも、時代の苦しみとも説明し難いものでした。 過去の日本の植民地支配、現在の米国をはじめとした列強からいまだ自由になりえてない二つに裂かれた祖国…力のない祖国…(私は南の出身で18年前に日本に来ました)で生まれた私たちの痛みでありました。 「海女のリャンさん」を見ながら、これは梁ハルモニだけの悲しみではない、わが民族すべての痛みだと感じました。 南の4千万、北の2千万、そして海外の同胞1千万の約7千万わが民族の悲しみでした。 朝鮮籍の在日同胞もさることながら、南の旅券を持っていながら、事大主義におちいった偽政者たちにより入国が禁じられている同胞がいまだ多いのが現実です。 このすべてのことが私たちの自主、主体どおりに生きられていないことに原因があるのだと私は思います。 そして、必ず成し遂げなくてはならないと思います。ひとつの祖国で、家族、親せきがともに泣き、笑い、互いに愛し合って暮らさねばなりません。必ずその日は来ると信じています。私たちが作っていかねばと考えます。 ハルモニ! 私が少々出すぎたことを言ってしまったようですね。もし、気を悪くされたようなら許してください。 それから本当に元気で、長生きして、南と北がひとつに統一されるのを見て、思いきり息子、娘と一緒に幸せな日々を送ってくださることを願っています。 ハルモニ! 愛しています。末永くお元気で…。 私も微力ではありますが、祖国統一のためにより力を注いでいくことを約束いたします。 [朝鮮新報 2004.7.30] |