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兵庫・尼崎西商工会、強制連行問題で講演会

 兵庫・尼崎西商工会のコリアンコミュニティー「尼崎に秘められた在日朝鮮人の歴史」(写真展&講演)が4月23、24の両日、兵庫ひまわり信用組合尼崎支店講堂で行われた。

 初日は尼崎市の日朝友好協会、兵庫県教職員組合尼崎支部、尼崎の朝鮮学校を支える会からなる実行委員会との共催。2日目は商工会単独の主催となった。

 朝鮮人強制連行真相調査団中央本部朝鮮人側事務局長の洪祥進氏が講師を務めた。写真展も同時に開催された。初日は日本の行政、教育関係者ら100余人が、2日目は同胞商工人ら320余人が参加した。

 洪事務局長は講演で、延べ20万人の朝鮮人が強制労働をさせられた阪神国道建設をはじめ、神戸製鋼、大阪機械製作所など尼崎は全国屈指の「強制連行都市」であるとしながら、「軍国主義は朝鮮人だけでなく、日本の民衆にも悲劇をもたらした。共に不幸な過去を乗り越えていきましょう」と結んだ。

 尼崎市議の小柳ひさし氏は、以前から強制連行問題には関心があったが、その実態を肌で感じたと感想を語っていた。

 尼崎地域は「愛族愛国商工会」「新世紀模範商工会」に輝いた実績を持つ。今回のコリアンコミュニティーで植民地支配や強制連行をテーマに選んだのは、昨年、「関東大震災80周年」ビデオを鑑賞したのがきっかけだ。拉致問題発覚後、在日社会へのバッシングが続く中、商工会役員たちは歴史に対する正しい知識や見解を持つべきことを再認識した。年末には洪氏を招いて学習会を開いた。「強制連行の傷跡は各地に残っている。地域のルーツを学ぶことは権利意識や民族的自覚の発揚につながる」と強調した洪氏の話しを同胞社会に広く伝えようと、今回の講演会を企画した。  

[朝鮮新報 2004.5.17]