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京都で第2回異文化間教育学研修会

 第2回異文化間教育学会研修会(多文化共生教育のあり方と方法−定住外国人を理解するために−)が3月7、8日に開かれ、教授をはじめとする日本の大学関係者、学生約50人が集まった。

 初日は佛教大学常照ホールで、地域に根ざした異文化交流をテーマに報告が行われ、佛教大学講師の後藤直氏、「奈良外国人保護者の会」の趙榮來氏と鄭順子氏、京都朝鮮第2初級学校の呉成元校長が出演した。

 「京都市における朝鮮人学校の実態と課題」と題して報告した呉校長は、朝鮮学校と民族教育の歴史について語り、在日朝鮮人の発生と民族教育の起源、総聯の結成を機に体系化され教育内容が充実してきた過程などを具体的に説明したほか、昨年大幅に改編された教科書の内容を紹介した。

 さらに、当初は教師同士から始まった交流が、生徒、大学生、地域、そして京都市へと広がった経緯について述べ、2年前からは京都市と京都市教育委員会が後援するまでにいたった点について強調した。

 そして、日本政府が民族学校を学校教育法上の一条校に準じた学校として認めず差別している実態、日弁連の勧告書、国連こどもの権利条約委員会是正勧告などでも明らかにされている民族教育の正当性と処置に対する立場をのべた。

 参加者らは民族教育に対する理解を深め、日本政府の差別政策に対して非難の声を高めていた。

 2日目に参加者達は京都朝鮮第3初級学校を訪問した。授業と生徒、幼稚園児たちのミニコンサートを観覧した参加者らは、「日本の公立学校よりもしっかりした学習態度とカリキュラムであるような感想を持った。…地球市民をどう作っていくかという視点で(生徒たちを)教育していくためにも朝鮮学校の存在は重要だ」「子どもたちの表情が大変明るく、どの教室も先生を中心にまとまっていて、朝鮮語と日本語の2言語教育の実践がみごとに結実しており『すばらしい』という印象を強くうけた。子どもたちが民族の文化に誇りを持って力強く生きていくうえで大切なものが一人一人の心の中にしっかり根付くよう情操教育等を通じて日頃から先生方が大変熱心に指導している様子が目に浮かぶよう」などと感想をのべていた。【京都第2初級】

[朝鮮新報 2004.4.10]