外為法改正に反対し新社会党、日朝協会が談話 |
日本が単独で朝鮮に対する経済制裁を実行できるようにする外国為替法、外国貿易法改正案が1月29日、衆議院を通過したことと関連し、新社会党中央本部と日朝協会はそれぞれ要旨次のような抗議談話を発表した。 [新社会党] 外為法改正は日朝関係をさらに悪化させ、懸案事項の解決を遠ざける挑発的なものであり、強く抗議する。 経済制裁は通常、国連の制裁決議か多国間合意によって行われる。米国のイラク制圧は、経済制裁によって50万人以上のイラクの子どもたちの栄養失調死のうえに強行された。 アフガン攻撃も、経済制裁によって大干ばつ下の民衆をさらに飢餓状態に追い込む中で行われた。朝鮮に対する経済制裁の画策は「アフガン・イラク方式」の適用で疲弊させ政権打倒を図ろうとするもので武力行使と同質のものである。 植民地支配の謝罪、清算と日朝国交正常化を合意した日朝平壌宣言から1年半が過ぎようとしている。しかし、日朝関係の動きはかつてなく悪化している。事態を悪化させた主要な原因が、対米追随の朝鮮敵視政策を執ように展開している日本の側にあることは明白である。 今回の外為法改正などによって、拉致事件などの解決を促す「カード」や「テコ」にしようという態度は事態をさらに悪化させる可能性が強い。第1回6カ国協議における「状況を悪化させる行動を取らない」との合意にも反している。 小泉政権はブッシュ政権への追随をやめ、日朝国交正常化のための政府間交渉を促進すべきであり、対話の障害を作り出すべきではない(1月29日)。 [日朝協会] 日朝平壌宣言は「日朝間の不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、実りある政治、経済、文化的関係を樹立することが双方の基本利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与するものとなるとの共通の認識を確認した」としている。 このことは日朝間の問題の解決は、あくまで外交的、平和的手段によって解決されるべきであることを明瞭に物語っている。 また昨年8月の第1回6カ国協議は、6項目の合意を確認した。その中の第4項目は「六者会合の参加者は、平和的解決のプロセスの中で、状況を悪化させる行動をとらないことに同意した」としている。 今回の外為法の改正は、平壌宣言の精神や6カ国協議の国際合意に反するものであり、強く反対する。 また改正案の提出政党、改正案に賛成した各政党、各会派、各議員に強く抗議する(1月30日)。 [朝鮮新報 2004.2.5] |