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〈投稿〉 6者協議はなぜ再開されないのか

 戦争の20世紀から平和を目指す21世紀に入り4年目を迎えたが、一向に世界の戦火は消えない。

 今年の東アジア情勢は大きく変化する可能性が高い。とりわけ朝鮮半島の非核化は、東アジアの平和と安定に大きく関わると言っても過言ではない。

 ここで6者協議での共和国の「核問題」が最大の焦点である。議長国である中国の積極的な仲裁外交にも拘らず、共和国と米国の対立は解消されないばかりか6者協議の再開は難航している。

 日本のマスコミでは、「核とミサイルの放棄を要求するアメリカ」と、「核カードを盾に経済的見返りを要求する北朝鮮」を対比させ、共和国を一方的に非難する論調が顕著である。

 しかし、日本内外の参加国である韓国、中国、ロシアの報道では、むしろ共和国に明確な安全保障を与えようとしない米国政府の強硬姿勢に批判的である。

 6者協議の早期開催に「時間稼ぎ」をしているのは共和国ではなく、米国である。現在のこう着局面を打開するには、米国政府の決断が必要だ。

 しかし、それによってブッシュ政権が失うものは何もない。米国政府に求められているのは、極めて常識的な行動だけである。

 国際社会の常識、即ち、「他の主権国家に対して理由なく先制攻撃を加えない」という国連憲章にもある約束を、共和国に対しても履行すること、ただそれだけなのだ。(京都府 自由業、朴成琴)

[朝鮮新報 2004.1.14]