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熊本朝鮮会館の固定資産税問題で市長、「公益性ある」と減免継続

 熊本市監査委員が「熊本朝鮮会館」(九品寺二丁目)にかかる固定資産税などの減免措置取り消しを求めた勧告に対し、幸山政史熊本市長は12月18日、「減免は適切な判断」として勧告を受け入れず、減免の継続を決定した。

 減免措置取り消しの監査請求を行ったのは「北朝鮮に拉致された日本人を救出する熊本の会」の加納よしひろ代表。

 同市は、会館内の会議室や図書室などが市税条例施行規則の「公民館類似施設」に該当し、「公益性がある」と判断。土地、建物の88%にかかる固定資産税と都市計画税を免除してきた。しかし、住民監査請求を受けた監査委員は11月、「公益性があるとは認定できず、公民館類似施設にはあたらない」と減免措置の取り消しを勧告した。

 焦点は、同会館が「公民館類似施設」に該当するかどうかだった。同市は@同会館は目的に「日朝友好の場としての利用」を挙げており、地域住民の利用を排除していないA同会館の利用形態は、同様の理由で減免している地域公民館とほぼ同じなどを理由に、「監査委員とは見解の相違がある」と結論づけた。

 幸山市長は「勧告を重く受け止め慎重に検討した結果、減免措置は適切と判断した。しかし、勧告の指摘を踏まえ、会館に限らず今後の減免の判断は使用実績にもより踏み込むべきだと考える」と述べた。

[朝鮮新報 2004.1.6]