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西側の報道は憶測、対外向け会場に掲げられた肖像画

 【平壌発=金志永記者】朝鮮の対外向け会場には現在、金日成主席の肖像画だけが掲げられている。これには金正日総書記の意志が込められている。

 最近、ロシアのイタル・タス通信は朝鮮外務省主催の宴会に参加したある駐朝外交官の証言に基づき、人民文化宮殿の宴会場に金日成主席の肖像画だけが掲げられていた事実を伝えた。西側メディアはこの記事を引用、悪意に満ちた憶測報道を流した。

 人民文化宮殿の関係者によると最近、主席の肖像画だけを掲げる措置が取られたという。

 朝鮮の各家庭と公共機関には、主席と総書記の肖像画が掲げられているが、「外国の人が集う会議場や宴会場には主席の肖像画だけを掲げるようになった」。

 この関係者は、「主席を敬うことでは総書記に勝る者はいない」と述べながら、70年代中盤、金正日総書記が金日成主席の後継者に推戴された当時の逸話を紹介してくれた。

 当時、後継者の肖像画を家庭や職場に掲げたいという人民の要望に沿って、朝鮮労働党中央委員会では、金正日総書記の肖像画を掲げる措置を取った。しかし、この措置は総書記の承認を得ることはできなかった。

 党中央委員会内の事務室を見て回った総書記は、自身の肖像画をすぐに降ろすよう指示したが、当時、対外事業の責任者であった許錟外交部長はその指示に応じようとしなかった。指導者の肖像画を掲げるのは人民が決めたことであり、人民の承認なしには肖像画を降ろすことはできないと総書記に直接言った。

 金正日総書記は、われわれは主席だけを敬わねばならない、自身は主席の戦士であり、主席の肖像画と戦士の肖像画を一緒に掲げることはできないと断固とした口調で述べた。そして、指示に最後まで応じなかった許錟外交部長に「党的処罰」まで与えたという。

 「こんにち、総書記は名実共に朝鮮の最高指導者だが、永遠に主席の戦士として生きるという意志には少しの変わりもない」

 このような総書記の意志を知っている国内の人民であれば、対外向け会場に金日成主席の肖像画だけを掲げている訳を簡単に知ることができるだろう。

 金日成主席の逝去後、金正日総書記は憲法から主席制をなくし、それに合わせて国家主権体系を改める方向を提示した。金日成主席を唯一、永遠の主席として敬い、自らは国防委員会委員長の重責を担う金正日総書記の意図は、朝鮮の対外的な権威も先代指導者の権威として、「金日成朝鮮」の名でこれからも輝かせようというところにある。

[朝鮮新報 2004.11.22]