米同調は平壌宣言に反する |
対立と対決の20世紀を送り、新しい世紀を迎えてもう数年が経った。過ぎ去った世紀に、2回も行われた世界大戦と絶え間なく続いた内戦や紛争は、人類に計り知れない災難をもたらし、なかでも女性と子どもたちにもっとも過酷な不幸と苦痛を強要した。 日本帝国主義によって、性奴隷生活を強制されたハルモニたちが半世紀を過ぎた今なおいやすことのできない心の傷のためにもだえ苦しんでいる事実がこのことを実証している。 新しい世紀を迎え、地球上のすべての女性は誰よりも侵略と戦争のない新しい世界で暮らすことを望んでいた。しかしこんにち、平和と進歩、和解と協力に対する女性の願いは、米国の強権主義と専横によってじゅうりんされている。 米国は9.11以後、「反テロ戦争」の名分で主権国家に対する侵略を行っており、現在もイラクで罪なき女性と子どもたちを殺りくしている。 また、朝鮮を武力で圧殺するという目的で、朝米間の核問題を対話ではなく力で解決しようとしており、6者会談の裏で朝鮮に対する軍事的圧力をエスカレートさせながら、6.15共同宣言の採択以降、和解と協力へと進む北南関係にブレーキをかけようとしている。 今年に入ってだけでも米国は、南朝鮮駐屯米軍の「削減」と「基地移転」「再配置」を口実に、130億ドル分の最新鋭戦争装備を搬入している。8月23日からは、アフガニスタンとイラクでの戦争経験をまとめて作成したという「作戦計画5027−04」の効果と現実性を検証するための「ウルチ・フォーカスレンズ04」合同軍事演習を行っている。 その一方で、朝鮮半島の周辺情勢で見過ごせないのが日本の反動勢力の動きだ。 彼らは日本を戦争国家に変える企図を実践に移しており、米国の世界制覇戦略、朝鮮半島の緊張激化政策、戦争挑発策動に追随している。 朝・日平壌宣言には、相互の安全を脅かす行動を取らず、北東アジア地域の平和と安定を維持、強化するために互いに協力すると明記されている。 にもかかわらず米国の対朝鮮敵視政策に同調する日本は、朝・日平壌宣言の精神に反するだけでなく、過去の清算に基づく関係正常化を願う両国人民の志向と念願に逆らっている。 家庭の幸せが何人の恵みによってではなく自らの地道な努力によって築かれ維持されるように、朝鮮半島と北東アジアの安定と平和、世界の安定と平和は、私たちの共同の努力によってもたらされる。(鄭恵順、金成柱小学校校長) [朝鮮新報 2004.9.8] |