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〈月間平壌レポート〉 暑さに負けぬ統一熱気

 【平壌発=李松鶴記者】6月の平壌は例年に比べかなり暑い。そんななか、6.15共同宣言発表4周年に際し、北と南でさまざまなイベントが行われ、民族の統一熱気は暑さも吹き飛ばす勢いだ。

 一方で、全国的に二毛作が行われている朝鮮ではこの時期、大麦、小麦の刈り入れとともに田植えが真っ盛りで、農民と支援者たちは今月中に田植えを終えようと炎天下で働いている。

当局間でも活発に

「統一のために!」を合い言葉に乾杯する北、南、海外の代表ら

 6月に入り、北南間の交流がさらに活発になり、6.15共同宣言発表4周年は民族の統一熱気で包まれた。

 14〜17日にかけて仁川で行われた「6.15共同宣言発表4周年記念わが民族大会」に参加した北と南、海外の代表らは、さまざまなイベントに一緒に参加し、交流を深めながらひとつの民族であることを実感した。同時に、一日も早く統一を実現するために今後も力を合わせてたたかっていくことを誓い合っていた。

 15日に行われた大会では民族大団結宣言が発表され、今後も民族自主の原則に基づいて団結すること、理念と制度の違いを超えて団結すること、民族の生存権を守り朝鮮半島の平和を実現する道で団結することなどを再確認した。

 一方、2〜5日にかけて平壌で行われた北南経済協力推進委員会第9回会議と3、4の両日にかけて雪岳山で行われた第2回北南将官級軍事会談では双方の関係を緊張から和解、敵対から協力へと変えるための実質的な合意がなされ、これまで統一に向けた動きでは民間より遅れをとっていた当局間でも大きな進展が見られた。

 将官級軍事会談の合意書に沿って、6月15日を機に双方は軍事境界線一帯での宣伝活動を段階的に中止している。

 また、経済協力推進委員会の合意文の内容が実現されれば開城工業地区で今年末までに商品が生産され、10月には東西海線鉄道でモデル運行が行われる。

 一方、南の李潤求赤十字社総裁一行が平壌を訪問し、龍川事故の支援物資を伝達すると共に、離散家族、親せきの再会を7月に行うことなどを決めた。

 また、6.15共同宣言発表4周年記念北南共同写真展示会に参加するための南の代表団や、「南北オリニオッケトンム」など民間の代表団も頻繁に平壌を訪問しており、北南の交流の幅は広がりつつある。

 26、27の両日には農民大会が開かれるなど、今後も金剛山が「統一の名山」として脚光を浴びることになるだろう。

スリナル楽しむ市民

 朝鮮では端午の節句を「スリナル」と言う。農民たちが田植えを終え、豊作を祈願してさまざまな民族料理や娯楽などで一日を楽しく過ごしたのが由来。

 今年のスリナルは22日で、この日は牡丹峰や大城山など市内の名所には多くの市民たちがつめかけ、それぞれ休日を楽しんでいた。

 牡丹峰では、20〜22日にかけて第2回「大黄牛賞」全国勤労者のテレビ民族シルム(朝鮮相撲)競技が行われた(別項に詳報)。

 大同江や普通江畔では市民たちが家族や同僚と一緒に焼肉を食べ、ノルティギやユンノリなど民俗娯楽をしてスリナルを楽しんだ。

 農村では田植えが順調に進んでおり、ほとんどの地域で田植えをほぼ終えた。土地整理事業もほぼ終えた平安北道は、見渡す限りの青田で、秋には頭を垂れた稲穂の波打つ光景が眼に浮かぶようだった。

[朝鮮新報 2004.6.28]