日本の過去の清算を要求する国際連帯協議会第2回会議ソウル大会共同声明 |
「日本の過去の清算を要求する国際連帯協議会第2回会議ソウル大会」で22日、採択された共同声明は以下の通り。
1904年朝鮮侵略のための日露戦争、1905年乙巳保護条約の強制と朝鮮侵略、1937年中国侵略、1941年アジア太平洋戦争へと続いた日本のアジア侵略行為は、アジアの民衆に大きな傷を与えた。 日露戦争から100年が経ったこんにちまでも、日本は自らの侵略行為を反省するどころか、むしろ美化しており、国家としての謝罪や賠償を回避している。 日本が侵略行為に対する反省を拒否している間に、青春を奪われ生涯を苦痛の中で生きてきた被害者たちは、いまや高齢となり死を目前にしている。不幸な事に、被害者たちが亡くなるのを望んでいるかのような日本政府の期待が現実化しつつある。 人類平和を祈願し、日本の過去の清算を求める世界各地の人々は、2002年、平壌に集い、日本の過去の清算を要求する初めての討論会を開催した。そして、2003年9月に中国の上海において、「日本の過去の清算を求める国際連帯協議会」を発足させるという成果を実現した。 いま、国際連帯協議会は、被害者たちが生存しているうちに、早急に過去の清算を実現するべく、再びソウルに集まった。本日、国際連帯協議会は、敗戦から60年が経過するまで日本帝国主義の侵略行為に対する過去の清算を果たさずにいる日本政府の誤った態度と立場を明らかにし、日本政府に謝罪と賠償をさせるための具体的な実践について論議した。 ここに集まった世界各国、地域の市民団体や個人たちは、世界の良心の声を代弁して、以下のような取り組みを進めていくことを明らかにする。 第1、国際連帯協議会は、日本軍「慰安婦」問題の解決のため国連人権委員会、国際労働機構などを通じた国際活動の成果と、 「2000年日本軍性奴隷制を裁く女性戦犯法廷」の判決に基づき、国際司法裁判所など国際機関を通じた活動及び人道に反する日本の戦争犯罪清算のための各国の立法運動、国際的署名運動などの方法を通じて、日本政府に対し過去の重大な人権蹂躙に対する一日も早い解決を強く求めていく。 第2、国際連帯協議会は、各国で進んでいる強制連行の被害調査をはじめとする各種の真相究明活動を強化し、さらにアジア全域で行われた日本帝国主義の侵略による被害の実態を、南北朝鮮、日本、アジアが共同で調査し、その結果を全世界に明らかにし、広めていく。そのことを通じて、私たちは、被害者たちの死により、決して日本の犯罪行為が隠しとおせるものではない事を示していく。 第3、国際連帯協議会は、海外に見捨てられた被害者たちの遺骨の調査、収集、返還を求める活動を通じて、日本政府の無責任さと道徳性の無さを全世界の人々に告発していく。また、小泉首相が毎年参拝することで愛国者として讃えているA級戦犯の位牌が祀られた靖国神社に、被害者の遺骨を合祀することで死者の名誉を汚している日本政府に対して、犠牲者の名誉を回復する闘いを積極的に展開する。 第4、国際連帯協議会は、侵略戦争と植民地支配の美化と正当化を非難し、日本社会の右傾化に反対する活動を積極的に展開する。有事特別法を可決する事でイラク派兵など軍事的介入を断行し、東北アジアの平和と安定を脅かす、日本の極右勢力による軍国化策動を断固阻止する。 第5、国際連帯協議会は、歴史歪曲を繰り返し、誤った歴史観を青少年に詰め込む日本の極右勢力と最後まで闘う。2005年には一層激しくなるであろう「新しい歴史教科書を作る会」をはじめとする極右勢力の歴史教科書歪曲の不当性を積極的に伝え、南、北、中、日をはじめとする全世界の全ての良心的な人々と連帯し闘う。 第6、国際連帯協議会は、日本政府と企業を対象に世界各地で取り組まれている被害者の賠償請求を積極的に支援する。また、自らの犯罪行為を隠蔽するために各国政府に対し圧力を加える日本政府を糾弾し、各国政府の訴訟に対する積極的な支援を引き出すために活動していく。 第7、国際連帯協議会は、現実問題として迫ってきた日朝国交正常化過程において、日本の過去に対する反省と謝罪が明白に表記されること、重大な人権蹂躙行為を事件別に調査、公開し、それに応じた賠償措置が講じられることを要求する。同時に、日本の謝罪が示されていない日韓基本条約の改定運動を強く展開していく。 国際連帯協議会は、日本の過去の清算を求める私たちの闘争をより効果的に実現するために、参加国と地域を網羅するネットワークを構築し、相互連携を強化する。そして、2005年を日本の謝罪と賠償を引き出し、アジアの平和に決定的な転機をつくる年にしていくことを明らかにする。また、私たちの全ての闘争が人類の平和を実現する努力の一環であることを確認しながら、日本政府が正しい過去の清算を通じて人類の平和の道に歩むことを再度促すものである。 [朝鮮新報 2004.5.31] |