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4月の南朝鮮総選挙控え来月初から落選運動開始、「参与連帯」など

 4月15日に行われる南の総選挙を前に、政界、市民、社会団体の動きが活発になっている。政治家の不正事件が相次ぎ、政治改革を強く求める世論が高まるなか、「参与連帯」などの市民団体は来月初めにも落選運動を開始、本格化させていくことを決めた。

腐敗関与は無条件

 腐敗議員に対する落選運動をリードしてきた「参与連帯」は27日、「2004総選挙市民連帯」を来月3日に発足させ、5、10日の2回にわたって落選運動対象者の名簿を発表するなど本格的な活動に入ることを明らかにした。16、26の両日、全国市民、社会団体代表団と懇談し決定した。「市民連帯」に参加を決めた市民、社会団体は、「参与連帯」をはじめ「環境運動連合」「緑連合」「民主化のための全国教授協議会」「文化連帯」「真の教育のための父兄の会」「光州・全南総選挙市民連帯準備委員会」「忠北政治改革連帯」など274に達するという。

 また、「緑交通運動」や「政治改革大邱市民連帯」など、参加を検討している114の団体まで含むと、発足式の前に最大で約380の団体が合流することになる。

 落選運動対象者の基準は、腐敗への関与、選挙法違反の前歴、人権じゅうりんと憲政秩序の破壊の前歴、道徳性と資質、反議会、反有権者的な行為、政策に関する態度、などの6つに確定。特に、腐敗への関与に関しては無条件で落選運動の対象者にすることにした。

 「参与連帯」の関係者は、「今年の総選挙連帯は約900の団体が合流した2000年に比べると規模は小さいが、活動力あるおよそ300の市民団体が網羅されており、活動内容では2000年を上回るだろう」と述べる一方、「総選挙連帯とは別に各地域や部門別でも落選運動が行われる予定」と付け加えた。

 「参与連帯」は20日、専門機関に依頼して20歳以上の男女1000人を対象に世論調査を実施。その結果、落選運動の対象者としては腐敗政治家が第1位を占め、66.8%が彼らの落選運動に同意していることがわかった。

 ちなみに順位としては、「わいろ、不正資金などに関与した腐敗政治家」(77.5%)に続き、「資産、兵役、納税などで問題があったり、資質の足りない政治家」(32.2%)、「旧時代的な政治家」(28.7%)となっている。

 一方、「参与自治21」「光州・全南改革連帯」「全南社会研究会」の3団体も27日、「光州・全南16代(2000年の選挙)議員の検証と17代(今年の選挙)総選挙の課題に関する討論会」を開催した。討論会ではまず同地域から選出された16代議員の政治活動を評価。同地域から選出された19人の議員のうち、4人が不正腐敗で、4人が選挙法違反、3人が不適切な行動、言動でマスコミに取り上げられたと指摘しながら、こうした政治家の行動が地域住民の不信を招いていると強調した。

盗みに熱上げる政治家

 こうしたなか、国会において政治改革に取り組んでいる政治改革特別委員会に所属する与野党議員らは24日、旧正月の連休を利用して有権者の声を集めた。しかし、有権者の反応は厳しいもので、「政治に対する冷笑を実感した」と口をそろえて述べた。

 鄭長善議員(開かれたウリ党)は、市場で会った商人に「庶民は零下10度の寒さのなかで何千ウォンを稼ぐのに苦労しているのに、政治家は簡単に数十億ウォン、数百億ウォンをもらっている。これからは政治家が何を言っても信用しない」と言われたことを伝えた。

 朴鍾熙議員(ハンナラ党)も「市場で会った人たちは、『前では国民のためだと言いながら、後ろでは盗みに熱を上げているのが政治家』だと非難された。穴があったら入りたい気持ちだった」と述懐した。張誠源議員(民主党)は、不正資金事件の発覚により政治家に対する幻滅は頂点に達していると述べた。

 KBSが24、25の両日にかけて行った世論調査では、「開かれたウリ党」(23.4%)がハンナラ党(19.9%)と民主党(12%)を押さえ支持率で第1位となった。

 しかし、市民が政治に幻滅を感じているとともに改革を強く望んでいることに変わりはなく、総選挙に向けて政治家がどれだけ民心に応えることができるかが焦点になるだろう。(李松鶴記者)

[朝鮮新報 2004.1.29]