〈旧正月を盛大に〉 平壌市民たちは4日間の大型連休 |
旧暦の正月(今年は1月22日)を迎え、平壌市内の各所に19日頃から、新暦の正月同様に祝賀看板と国旗などが設置され、夜には主要通りにイルミネーションが輝くなど、慶祝ムード一色に染まった。当初2日間の予定だった一般市民の休みは、日曜日を合わせ計4日間になった。市民らは22日午前、職場別の祝賀行事に参加、午後から大型連休に入った。 忘年会も旧暦に合わせ
朝鮮では一般的に、12月30日や31日に職場別に忘年会を行ったりする。今回は昨年末に行わず、旧正月を前に忘年会を行う職場が多かった。 朝鮮では昨年から、新暦の正月より旧正月を盛大に記念するよう国家的措置が取られた。以前から旧正月の意義を強調してきた金正日総書記は昨年1月2日、「朝鮮人民は旧正月を記念することを伝統としてきた」「今後、旧正月を盛大に記念することを伝統化するのが良いだろう」と指摘したという。 もちろん新暦の正月をおろそかにするのではないが、それと比べると旧正月は民族性がより強調され盛大に記念されているといえる。 22日午前、職場別にさまざまな民族伝統行事が催された。市民らはチマ・チョゴリなど民族衣装を身にまとい、職場の施設内で、野外で、歌と踊りを繰り広げた。また、ユンノリや将棋など民族伝統の遊びを楽しんだ。 朝鮮中央テレビは旧正月を迎えた全国の様子を長時間にわたり伝え、国内の新聞も民族伝統の旧正月の過ごし方などを大々的に紹介した。 一方、玉流館、清流館などの食堂では旧正月に際した「特別奉仕」が実施され、チヂミ、五穀飯、冷麺などの民族料理を提供した。 大人も子どもも民俗遊び
旧正月の前日は1年のうち一番寒いとされる「大寒」の日。この日から平壌でも最低気温はマイナス20度、最高でもマイナス10度の天気が続いている。 極寒の22日午前、金日成広場には「故郷の春」やアニメの主題歌が流れる中、中区域の小、中学校の9000人の子どもたちが凧上げ、縄跳び、コマ遊びなど民族伝統の遊びを繰り広げた。平壌に滞在する同胞や外国人が訪れ、元気に遊ぶ子どもらを暖かく見守った。
中には、子どもに囲まれチェギチャギをする年配の大人の姿もあった。十数回見事に蹴り上げたら、子どもたちから拍手が沸いた。話を聞いてみると、彼は60歳の財政省役員。財政省では、民俗遊びをする子どもたちのため、6000余点の凧、コマ、チェギなどを持参してきたという。「幼い頃こうしてよく遊んだものだ。なつかしい。子どもたちには民族の伝統や風習を教えないとわからない。民族の遊びをする過程で民族の誇りを育ててあげたい」。 役員は、新暦と旧暦の正月を機に、家庭でも孫たちに民族衣装を着せ、食卓には民族料理をならべ、伝統の過ごし方をするという。 役員は、「4日間ゆっくり休んで、週明けの月曜日から精一杯働くつもり。米国が圧力を加えようと、われわれは民族性をしっかり守り継ぎながら、強盛大国を建設していく決心だ。朝鮮人民のこういう気持ちを広く伝えてください」と話していた。(姜イルク記者) [朝鮮新報 2004.1.24] |