平壌市の中心道路周辺で大規模工事 |
【平壌発=姜イルク記者】昨年、平壌駅前から平壌大劇場までの栄光通りが一新されたのに続き、現在、平壌大劇場から3大革命展示館までの区間の道路と周辺建物を一新する工事が行なわれている。投入されている人員は4000人で、大規模な工事だ。対象区域はポドゥナム、勝利、七星門、凱旋の一直線につながっている4つの通りで、平壌市の中心道路である。昨年末から行なわれていた歩道地下に設置された電線、電話線を換える下部工事が今月いっぱいで終了する予定。その後、道路に面した建物に対する大々的な補修、増築工事が行なわれる。 栄光通りをモデルケースに
現在行なわれている工事は、昨年の国慶節(9.9)に際して完成した栄光通りがモデルケースとなっている。 平壌市の中心道路、とくに栄光通り周辺の建物は、朝鮮戦争(1950−53)の停戦直後に建てられ、建設から50年近く経つアパートが多い。依然として経済状況が厳しい中、建物を壊して新築するとまではいかないが、外部と内部を改装する大がかりな工事だった。1階に並んでいる各種商店、食堂、理髪店、郵便局なども全面改装した。 工事を推進している首都建設委員会のキム・チュングク局長(45)によると、今回の工事の特徴は、住民の生活の便を充分考慮し、通りを華やかにしたことだという。 建物を増築して台所を広くし、各家庭にトイレ、洗面所を設置した。窓、壁そして温水暖房の施設も、全て新たなものに換えた。 栄光通りのアパートに20余年間暮らしているチェ・インチョルさん(38)は、「生活が便利になったことは言うまでもない。一緒に住んでいた弟が改装された家に来て、その変化に驚いていた」と話しながら、「最近、妻の作るご飯が以前よりもおいしくなったように感じる。台所が広くなって料理に身が入るようになったのかも」と微笑んだ。また、冬の寒さをしのいできた過去を振り返りながら、今年の冬は暖冬ということもあるが、何の不便もなく快適に過ごしていると話していた。 アパートの壁面はやわらかい黄色、黄緑、ピンクなどの塗料できれいに塗装され、道路はアスファルトになり、歩道はさまざまな色のブロックで舗装。まさに、街の雰囲気は明るく華やかになった。 「愛国心を養う過程」
現在行なわれている工事は、栄光通りと同じように、住民の生活に便利に、そして街を華やかにする方向で行われており、今年中に終える計画だ。 キム局長は、今回の工事は、単純計算で栄光通りの4倍の量にあたるぼう大な工事だが、自力で国を豊かにしようとする建設者の意気込みは高いと語る。 米国の対朝鮮敵視政策で依然として朝鮮半島情勢は緊迫している。が、建設者はもしも戦争になったとしてもその直前まで建設を続ける意気込みだという。 「自らつくり上げた建物、街にはいっそう愛着心がわくものだ。そういう意味で、建設の過程は愛国心を養う過程でもある。建設者のほとんどが青年。米国が侵略してくれば果敢に戦い祖国を守りぬくだろう」 キム局長によると、この工事を終えたら、平壌駅から3大革命展示館までの中心道路と交わる主要道路に範囲を拡大して工事を行う。 首都建設委員会では昨年、栄光通りのほかに、トゥダンあひる工場、平壌建材工場、統一通り市場の建物なども建設した。今年は、平壌中心道路の工事と同時に、口腔総合病院や平壌紡績工場従業員のアパート建設なども推進する。 市内では首都建設委員会が推進する工事以外にも、区域や工場、企業所単位でさまざまな建物の建設や補修工事が行なわれている。市内のあちこちでクレーンが作動する姿が見られる。 「平壌市はさらに華やかな都市になるだろう」(キム局長) [朝鮮新報 2004.1.20] |