朝鮮大学校学園祭2004 シンポ、展示会、公演など大盛況 |
「朝鮮大学校学園祭2004」が10月30、31日の両日、東京都小平市の同校で行われた。学園祭には同胞、学生をはじめ、南朝鮮の留学生、日本の大学生や教授、小平市、国立市の市議会議員、近隣の住民ら、延べ6500人が訪れた。(李泰鎬記者) 日校学生会生徒も
今回のテーマは「ともに築こう私たちの未来、いま始まるウリミレ」。「昨年の出会いから一歩踏み出して、お互いに理解し、ともにすばらしい共生社会を築こう」(玄元起、学園祭実行委員長)というもの。 朝大生たちは、朝鮮大学校と民族教育、朝鮮文化を、歌と踊り、展示会や売店などの催し物を通じて紹介した。 オープニングセレモニーでは、朝大の人気バンド「軽音楽団」が軽快な音楽を披露した。また、朝大生たちは民族楽器や朝鮮舞踊、テコンドーや空手の演舞などを披露。日本の大学生たちとジョイント演奏も行った。
今回とくに注目を集めたのは、世界遺産に登録された「高句麗古墳壁画」。考古学博士の全浩天さんの特別講演が行われたほか、会場には写真や資料を展示したパネルが並び、歴史博物館も開放された。 初めて朝大を訪れた日本人の関心を集めたのは、朝鮮大学校や民族教育の歴史を紹介する展示コーナー。 朝大の近所にある武蔵野美術大学から来たという学生たちは、「とても親近感がわいた。近所なのでもっと交流していきたい」と感想を述べた。 学園祭には各地の日校学生会の生徒らも訪れ、卒業後の「重要な一つの選択肢」である朝大を見学した。大阪学生会会長の文尚哲さん(高3)は「朝大生たちの団結力に驚いた。シンポジウムはとても勉強になった。楽しかった」と感想を述べた。 「顔が見える交流を」
朝・日の学生らによるシンポジウム「朝・日青年たちの役割を考える」も注目を集めた。 学生たちは、2002年の朝・日平壌宣言発表以降も続く朝鮮バッシングのなか、「われわれにできることは何か」を模索し、意見交換した。 シンポジウムでは、朝大文学歴史学部3年の金泰浩さんが「最近の朝鮮と日本を取り巻く情勢」について基調報告したあと、朝大生、東京大学、津田塾大学、東京国際大学の学生たちが討論し、質疑応答などが行われた。 東京大学日朝問題研究会の石田精一郎さんは「われわれが歴史をしっかり受け止め、日本政府に対して日朝平壌宣言の精神に基づいて誠実に国交正常化交渉に望むよう働きかけなければ」と述べた。 東京国際大学の長谷川裕子さんは「お互いの顔が見える草の根の交流、未来志向型交流」の必要性を訴えた。 [朝鮮新報 2004.11.6] |