茨城朝鮮初中高級学校と金剛山歌劇団の交流、共にオッケチュム、民族芸術とふれあう |
日本で生まれ育つ新しい世代が民族芸術に直接触れ、民族の心を育てるための大きなきっかけにしようと、9月8日、茨城県水戸市の茨城朝鮮初中高級学校で金剛山歌劇団と全校生徒127人との交流会が行われた。 交流会には、翌日、茨城県での公演に出演する予定の団員たち55人が参加。 体育館入り口で低学年の児童たちの手作りの首飾りが団員ひとりひとりの首にかけられ温かい出迎えを受けた。
生徒たちの熱烈な歓迎を受けて洪嶺月名誉団長は、「日本各地の同胞たちに朝鮮の香り高い芸術を届けながら、民族の心を伝えてきた。金剛山歌劇団は日本の人たちとの友好親善と祖国の繁栄、統一のため49年間活動して来たが、団員たちは皆さんと同じ民族教育を受けて育った在日の3世、4世たちだ。みなさんも知、徳、体を兼ね揃えた立派な人になってください」と述べた。 交流会では、同校朝青朝高委員会と少年団委員会が準備した男性独唱、女性重唱、独舞、群舞が披露された後、6つのグループに分かれて団員たちへの質疑応答、オッケチュムの指導などが行われた。
中級部少年団員との質疑応答では、「どんな時にやりがいを感じますか?」「1日の練習時間はどれくらい?」「なぜ金剛山歌劇団に入ろうと思ったの?」「団員たちは何歳まで活動できるの?」といった質問が寄せられた。 生徒たちの素朴な質問に、団員たちは終始笑みを浮かべながら丁寧に答えていた。 「ひとつの公演を準備するのに、実はものすごくたくさんの人たちが関わっている。作品を完成させるのに手間がかかるし、舞台の装飾をするのにも苦労がいる。でも、たくさんのお客さんが公演を見ていっぱいの拍手で満足してくれたとき、うれしくてやりがいを感じる」(高明秀)、「1日の練習時間は8時間から12時間。舞踊は1日でも休むと体が硬くなってしまうから休日も練習を休まない」(崔華先)、「幼いころから舞踊が好きで、九州に歌劇団が来る度欠かさず公演を見に行った。いつか自分もあの舞台に立ちたいと思うようになっていた」(朴順華)
舞台では、団員たちによるソヘグム独奏(河明樹)、カヤグム独奏(金栄実)、チョッテ独奏(姜年浩)、チャンセナプ独奏(李文基)、独舞(宋栄淑)、民謡メドレー、民族打楽器演奏などの公演も行われた。 民族打楽器演奏が絶頂に達し長いサンモが登場すると、場内は大いに盛り上がり、サンモ手の招きに導かれ100人以上の生徒たちが舞台上に上がって、ぐるぐるまわるサンモの紐を縄跳びのように飛ぶという場面もあった。初級部2年リ・ユソンちゃんは「すごく楽しかった。最後の踊りのとき、ぐるぐる回る紐を飛ぶのは緊張したけどちゃんと飛べた。大きくなったら舞踊家になりたい」と話し、高3キム・ソンジン君は「同胞のイベントなどでオッケチュムを見たことはあるけど、踊ったのははじめて。うまくできなかったけど楽しかった」と感想を話した。 金剛山歌劇団と朝鮮学校生徒たちとの交流会は、去る6月、西東京朝鮮第2初中級学校でも行われた。(金潤順記者) [朝鮮新報 2004.10.4] |