top_rogo.gif (16396 bytes)

12月20日から朝鮮大学校来年度入学願書を受け付け

 朝鮮大学校(東京都小平市)の来年度入学願書受付が12月20日から始まる。総連が実施する民族教育の最高学府として、これまでさまざまな人材を世に送り出してきた朝大。より多くの学生に同大で学んでもらえるよう、教務課では近年、広報活動を積極的に繰り広げている。6月には1泊2日で全国朝高の進路担当教員による経験交流会が同大で開かれた。朝高生の大学見学も企画。学校案内のパンフレット、ポスター、チラシ、DMなどを作成し生徒や学父母らに送っている。今年は初めて、全寮制の同大のキャンパスライフを描いたDVDも制作し配布している。同大にある8つの学部について見た。

政治経済学部

 祖国の繁栄と統一が在日同胞の地位と生活にもたらすだろうダイナミックな変化を展望しながら、同胞社会で主体性と民族性を守り、多様化するニーズに応える人材の育成を目指す。そのために、哲学、政治、経済、法律の各分野の専門知識とともに、民族性と国際的素養、知性と行動力、個性と集団性を習得できるカリキュラムを構成。政治経済学科と法律学科がある。

 法律学科4年の文泰勝さんは、「授業やゼミで得た理論と観点を、実践活動を通じて具現し現実に生かせる生きた知識を身につけられた」と振り返った。

文学歴史学部

 「民族の魂、誇り」である母国語と民族史を学ぶ同学部。統一朝鮮の発展、同胞社会と国際舞台での活躍を展望して、新しい民族文化と歴史を創造する有能な人材を育成するのが目的だ。2003年に文学部と歴史地理学部が統合して作られた。語文学科と歴史地理学科がある。語学部門の創作実習、歴史学部門の朝・日関係史関連遺跡踏査、強制連行跡地の見学など生きた知識が身につく多彩な実習を導入している。

経営学部

 1982年に創設された。在日同胞商工人の企業活動に関わる諸権利を守り、企業経営をサポートする専門家とあらゆるビジネスシーンで活躍する企業家、経営者の育成が目的。経営学系、会計学系、経済学系・法学系の4領域からなる学習カリキュラムを編成している。税理士、公認会計士、ファイナンシャルプランナーなど有資格者も多く輩出。日本の大学、大学院などに進出する卒業生も多い。

外国語学部

 実践能力としての語学力を身につけ、21世紀に羽ばたく「在日朝鮮国際人」を育てるのがこの学部。英語学科、日本語学科の2コースがあり、第2外国語としてフランス語と中国語のいずれかを選択。3学年目には英国語学研修も実施される。卒業生には民族教育機関の教師、国際活動の各分野、出版報道関係、旅行、貿易関係の仕事に携わる者が多い。海外留学、日本の大学、大学院進学者も多数。

理工学部

 唯一の自然科学専攻学部として、科学技術、教育分野で幅広く活躍する優秀な人材の育成を目指す。自然科学の基礎である数学、物理、化学、生物を専攻する理学科、コンピューターサイエンスを中心とする電子情報工学学科の2学科で構成。ワールドPCエキスポへの参加、三浦、長瀞での地学実習、千葉勝浦での臨海実習、高山湿地帯生態観察実習、生産技術実習、海洋生態実習など実習多数。

教育学部

 民族教育現場が求める教育者の育成とともに、同胞社会や国際舞台で活躍する多彩なタレント性をもった人材を育てるのが目的。教育学科は3年制(女子)と4年制(男子)があり、ともに初級部の教員養成が主な目的。民族舞踊、サッカー指導法などの特別技能を養成する科目も独自に用意。幼稚班(幼稚園)教員養成を目指す保育科、音楽科、美術科は2年制。保育科在学中に保育士の国家資格試験受験も可能。音楽科は、各級学校の音楽教員育成とともに芸術分野で幅広く活躍する音楽専門家の育成が目的。美術科は、美術教員、画家、彫刻家、イラストレーターなど専門家を総合的に育成するのが使命だ。両学科とも「研究コース」への進学の道も開かれている。

 在校生らは、「名選手が名監督になれないという言葉があるが、他人を教えることの専門性に魅力を感じている」(崔基明さん、教育学科4年)、「幼稚班の教員をしているオモニの姿に誇らしさを感じていた。保育科に来てみたら、実際に使える実技科目が多く理論科目も実践的で勉強がおもしろい」(崔華蓮さん、保育科1年)などと、同学部にそれぞれ魅力を感じている。

体育学部

 各級学校の体育教員の養成はもちろん、同胞社会、日本社会の体育・スポーツ分野で幅広く活躍するスポーツマンや指導者、ひいては21世紀の体育、スポーツ発展に寄与する人材の育成を目指す。体育学部体育学科は、64年2月に設置された短期体育科コースが前身。65年4月に師範教育学部体育科(2年制)に改編され、99年4月に体育学部(4年制)に発展した。

短期学部

 生活科学科と情報経理科の2学科が設置されており、朝鮮の民族性を継承した生活術の習得、経済のグローバル化や情報社会が求めるITビジネス専門知識と技能を兼ね備え、在日同胞社会の発展に寄与するのが目的。調理実習室、総合実習室、コンピューター室、IT総合実習室などを備えている。生活科学科では調理師免許、ホームヘルパー2級取得などを奨励。情報経理科は初級システムアドミニストレータ、情報処理活用能力検定(J検)2〜3級、日商簿記2、3級、ワープロ検定などの資格取得のための選択科目で構成されている。

05年度学生募集要項

 ▼募集資格:在日同胞子女で2005年3月に朝鮮高級学校または日本の高等学校の卒業が見込まれる者、またはすでに卒業した者。

 ▼出願書類:@入学願書(本学所定の様式)A卒業証明書または卒業見込証明書B最終学校の調査書C日本高等学校卒業生は総連本部の紹介状(本学所定の様式)

 ▼受験料:朝鮮大学校での受験者は2万円、大阪、九州での受験者は2万5000円

 ▼願書受付期間:04年12月20日(月)〜05年1月17日(月)※本学教務課に直接提出または郵送(配達記録が残る方法に限る)のこと

 ▼試験日および場所:日時=05年1月26日(水)、27日(木) 場所=朝高卒業生は朝大、大阪朝鮮会館、九州朝高のいずれか。日本の高校卒業生は朝大。

 ※試験科目、スケジュールは学生募集要項DM参照のこと。

 問い合わせは朝大進学相談室(TEL 042・341・1331、内線213、Eメール=singaku@korea-u.ac.jp)

[朝鮮新報 2004.10.2]