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30代・40代「同胞女性の集い」に参加して

 今秋、女性同盟が催した「30代・40代同胞女性たちの集い」に全国5カ所で250人が参加しました。

 私も誘われて中四国・九州地方の集いに行きました。 

 今回のような集会に初めて参加しましたが、日常が狭い世界の中で回っているからか、講義や他県の人達との意見を交換をすることによって、自分の中に少し、風が吹いたような気がします。

 若い30代の朝鮮大学のメン・ボクシル先生の講義も新鮮でした。自己実現、これからのための担保、次世代のためのステージづくり―私達が普段心の中で思っていても、言葉として表現しきれないことを道筋をたてて講義されたことに共感を覚えました。

 私は現在、社会保険労務士として活動しています。

 なぜ、資格習得をめざしたかをよく尋ねられるのですが、一言で答えることができず非常に困っていましたが、メン・ボクシル先生の講義が理由のすべてではないかと今思います。学校に行くことのできなかった父母が、私たちに残してくれたことは、勉強できることがいかに幸せかということでした。

 亡き父母は晩年、夜間中学に通い、「一生勉強」という姿勢を私たち子どもに見せてくれました。

 一方、今日の日本社会は豊かな社会に育った子どもたちが夢≠抱き努力することに価値観を見出せなくなっているという現実があります。親の背中を見て子は育つといいますが、先生の講義はこのことを言っているのではないでしょうか。私自身も、自分の生き方から子ども達は学ぶのだと思い、勉強を始めることにしたのです。

「苦しいけれど努力すれば夢はかなう、人のため、社会のために生きなければいけない」ということを実感してほしかったのです。

 今も子ども達は私の生き方をしっかり見ているのだと思うと、日々努力しなければと思うばかりです。

 グループワーク後の全体報告会では、30代と40代でさえ悩みも違うし、一人一人考えも違うんだというあたりまえの事が浮き彫りになりましたが、世代間でこのように話し合うことによってこれからの方向性が見えてきたように思えました。

 四国の人の意見でもあったのですが、みんなが必ず何かに関われるように窓口を広げていけば、それぞれの悩みも解決され、つながりも広がっていくのではないでしょうか。

 私のグループでは、若い人たちの結婚、未婚問題が大きく取り上げられましたが、これも大きな課題ではないでしょうか。

 この問題も各県ごとに解決していくことは困難ではないかと思えました。

 今回のような集いのようにお互いに一度立ち止まり、話し合い、風穴を通し、共感しあうことはとても大事なことだと思います。

 私自身も、次世代のために、同胞社会のために何かを還元していけるよう努力していこうと気持ちを新たにしています。(金季先、広島県在住)

[朝鮮新報 2004.12.11]