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未来のための学校行事を

 取材でウリハッキョを訪れるたび、学生時代に出会った先生や友だち、さまざまな思い出が頭をよぎり、懐かしい気持ちでいっぱいになる。

 一方で、民族教育を受け、チョソンサラムとしてのびのび育っている生徒たちを見るとうれしくなるとともに、民族性を養い、守っていくことの大切さをひしひしと感じる。

 10月24日、長野朝鮮初中級学校創立35周年記念行事を取材した。約750人が訪れ、大盛況を博した。

 記念公演や写真展示会、大抽選会など、さまざまな企画が催されたのだが、中でも一番おもしろいと感じたのは、「タイムカプセル」だ。参加者や生徒たちが「10年後の自分」にメッセージを送る。ある同胞のアイデアで生まれたというこの企画には、「10年後、20年後も長野初中に集まって、学校を輝かせていこう」という思いが込められている。

 また、多くの卒業生たちが公演に参加し会場をわかせた。そのほとんどが遠方から駆けつけた。「卒業して東京で暮らしているが、母校の行事には100%参加している」「子どもが生まれたら、必ず長野初中に入れたい」。

 一方、同校で教員をしていたという若い女性は、「今日は地元の神戸から来た。みんなで力を合わせて、いつまでも(長野初中を)守っていってほしい」と話していた。「卒業生たちが活躍しているのを見て、母校を守っていくことが民族教育を守っていくことだと実感した。子どもたちの民族性を養うウリハッキョを決してなくしてはならない」と熱く語る同胞も。

 学校行事は同胞たちの民族心、愛校心を育むとともに、民族性を守る重要性を再確認できる場でもある。

 子どもたちが朝鮮人としての誇りを持って夢と希望に満ちた未来を歩んでいけるよう、学校行事をたくさん作っていくことが大切だとあらためて感じた。(良)

[朝鮮新報 2004.11.30]