〈台風23号同胞被害〉 兵庫、京都府北部 徐々に本来の生活取り戻す |
10月20日から21日にかけて日本列島を縦断した台風23号。本紙でも紹介したように、被害の大きかった兵庫県と京都府北部では同胞の家や店舗、工場、舞鶴朝鮮初中級学校などが甚大な被害を受けた。 兵庫県では、豊岡市や西脇市などで同胞の住宅58世帯が床上浸水。京都府でも、舞鶴市や福知山市などの三丹地域で8世帯が床上、床下浸水した(ともに11月20日現在)。
舞鶴初中では、敷地内の木、3本がなぎ倒され、5本が傾いて近隣住民の家屋と車を破損させた。 兵庫県西脇市では加古川が氾濫し、同胞が多く住む地域が水に浸った。 18日、現地を訪れた。会った同胞たちの話によると、避難した翌日にはそれぞれ自宅に戻り、泥を除いたり消毒するなどの作業に追われたという。 自宅の床上70センチまで浸水したという白雲鶴さんは、「まさかこないだろうと思いながら2階にいたのだが、気づいたら水が入ってきていた」と語った。畳や壁紙、家具や家電が破損し車も使えなくなり、車内に置いてあった家族の思い出のテープも聞けなくなったという。 同胞の中には、胸まで水につかりながら避難所に向かった人もいた。
現在は、徐々に本来の生活を取り戻しつつあるが、水を被った床や壁の修理、家具や家電製品の入れ替えなど問題も残っている。 総連兵庫県本部、京都府本部では、即時に被災した同胞たちを見舞い、緊急慰問金を届けた。募金の呼びかけも行った。 総連中央や各地の本部、支部、同胞からも、被災同胞に慰問金や募金、支援物資が送られた。 一方11月14日、総連大阪府本部東大阪南支部柏田東分会の同胞たちが 総連京都府本部三丹支部を直接訪ね、慰問金と救援物資を届けた。後日、舞鶴初中と三丹地域の同胞に手渡された。 新潟中越地震被災同胞に募金
兵庫県と京都府の総連本部、支部、同胞たちは、甚大な台風被害に見舞われながらも、新潟県中越地震による同胞被災者のための支援も行った。 9年前に阪神淡路大震災によって大きな被害を受け、震災の辛さを誰よりも知る兵庫県の同胞たちは、新潟の同胞たちのために募金活動を行った。 11月15日には、 総連兵庫県本部の李文伊委員長が総連新潟県本部を訪れ同胞らを見舞い、同胞たちから集まった募金を手渡した。 総連新潟県本部の李主R委員長は、一日も早く同胞の生活を安定させられるよう全力を尽くしたいと述べ、兵庫の同胞たちに感謝の意を表明した。(李泰鎬記者) [朝鮮新報 2004.11.25] |