【新潟発＝金明�c、文光善記者】２３日午後５時５６分頃、新潟県を中心に北陸、東北、関東地方で地震があり、新潟中越地方で震度６強を観測した。「２００４年新潟県中越地震」と命名された今回の地震で、現在も中越地方を中心に震度５、６クラスの余震が続いており、予断を許さない状況だ。死者、負傷者数が日ごとに増える一方、同胞らにも大きな被害が出ていることが明らかになってきた。

被害に遭った同胞パチンコ店内（新潟県小千谷市）

　総連新潟県本部が２５日現在までに確認したところによると、中越地域の同胞宅３２世帯中、２４世帯（７２人）が被害に遭った。幸いにも人的被害はなかった。

　２４日朝、県本部の李主�R委員長はすぐに被災地へ飛んだ。新潟朝鮮初中級学校は同日開催予定の「ミレフェスティバル２００４」を中止。実行委のメンバーらが準備していた焼肉、チヂミ、焼きそば、おでんなど７００人分の食料を小国町役場に運んだ。

　また、２５日朝には総連県本部で常任委員会を開き、被害状況と今後の対策を討議。この日は、最も被害の大きい小千谷市と十日町に住む同胞宅などへ食料品を届けた。小千谷市はいまだに水道、電気、ガスなどライフラインの復旧の目途が立っておらず、十分な食料も届いていない。

　小千谷市でパチンコ店を営む朴太鉉さん（40）に届いた配給はソーセージ２本とパン１個。家族６人でこれだけの配給しかないのが現状だ。

　朴さんは、「本当に怖かった。車の中での生活を余儀なくされているので、一日も早い復旧が待たれる。こうして同胞らが来てくれるのはとてもありがたい」と感謝を込めて語った。

　李委員長は、「同胞たちが正常な生活を取り戻せるまで、生活用品や食料品をしっかり届けなければ。全国の同胞たちの支援、協力をお願いしたい」と語っていた。

［朝鮮新報 2004.10.26］