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スポーツ選手からの力

 8月13日に開幕したアテネオリンピックも17日間の熱戦の幕を閉じた。スポーツのプレイヤーに熱中したことはさほどないが、オリンピックは特別。世界各国の、さまざまな競技で活躍する選手らの姿を目に納めようと、気になる種目をチェックするのが楽しみのひとつだった。奮闘する選手らの姿に一喜一憂し、競技を終えたあとは感動して涙することも。今回朝鮮からは卓球、柔道、射撃、陸上など9種目36人の選手が参加。結果は銀4、銅1。金メダルこそ逃したものの、参加選手が少ない中、よくがんばってくれた。北南統一チームが実現するかもしれない06年の冬季オリンピックでは、もっとたくさんの夢を与えてくれるだろうと、期待に胸がふくらむ。

 これまでママさんバレー、大阪朝高ラグビー、初級バスケなどスポーツの取材を何度かした。オリンピック同様、競技後、抱き合ってうれし涙や悔し涙を流す姿を見るたび、目頭が熱くなる。

 (この日のために費やしてきた練習時間と流した汗の量はどのくらいなのだろう…)

 多くの選手たちは、「好き」でやっているからこそ、それにかける情熱は半端じゃない。さまざまな苦労や葛藤を乗り越えて、今この場で、これまで自分のやってきたことを思う存分発揮しようと奮闘する姿は、忘れかけていた何かを思い出させてくれる。監督、学父母らをはじめとするいろいろな人たちの協力があってこそ、彼らの「今」が輝いている。

 「ここまでやってこれたのはみんなの声援のおかげです」と選手たちは口をそろえて必ず言う。この言葉を聞くたび、(いやいや、逆に私が力をもらいましたよ)と心中、思っている。

 芸術系でスポーツに無縁だった記者だが、私がスポーツ取材を通じていろんな選手から力をもらい、励まされてきた。この力をこれからの自分の生活にぜひ生かしていこうと思う。(良)

[朝鮮新報 2004.9.7]