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「在日」=「コリアン」?

 東アジア共同ワークショップ(8〜12日)を取材した。1997年から北海道を皮切りに南朝鮮、大阪など場所を移して毎年行われ、在日コリアンや日本人、南朝鮮の学生らが過去の歴史と向き合い、共生社会実現に向けた交流を深めている。今回の開催地は大阪を中心とする関西地方。

 神戸をフィールドワークするチームに同行したのだが、そこで忘れられない「出会い」があった。在日コリアン学生や日本人との出会いではない。兵庫県長田区にある「FMわいわい」というミニFM放送局を訪れ、ベトナム、ペルー、フィリピン人の3人の女性と出会ったことだ。

 同放送局は、阪神大震災後、地域に暮らす外国人住民に必要な生活情報を多言語で発信している。3人の女性たちは、日本に住む外国人を支援するNGO団体などで活動している。

 彼女たちの話は、なるほどと思う部分が多かった。

 「子どもらのアイデンティティーを確立させるのに苦労する」「日本で住むには日本国籍でもしょうがない部分もあると思う」など、在日同胞の抱えている問題と共通しているのではと思う発言が相次いだ。

 「NGOベトナムin神戸」代表のハ・ティ・タン・ガさんによると、神戸市に住むベトナム人は約1000人。就職先を見つけるのは難しく、国籍欄のない履歴書を探して提出したりもするそうだ。

 「日本で生まれたので『自分は日本人だ』と言い、ベトナムを嫌いになる子が多い」。日本社会での外国人排他の差別意識が、在日コリアンだけでなく、他の在日外国人らにも根強く残っている事を知った。

 普段、なにげなく使っている「在日」という言葉。「在日」=「コリアン」という図式が頭にあっただけに、気づかされたことが多い。コリアン以外のニューカマーの状況や活動に目を向け、手を取り合うのも大切だと実感した。(c)

[朝鮮新報 2004.8.24]