〈投稿〉 運動会もウリハッキョが一番 |
「ウリハッキョの運動会が一番!」と言ったら、同胞たちの中でも「ちょっと言い過ぎでは?」と言う人がいるだろう。手前みそに聞こえるからだ。でも私にはウリ運動会が一番楽しかったから仕方ない。 孫たちの通うハッキョの運動会が6月27日にあった。明け方まで厚い雲に覆われていた空も朝になるとからりと晴れ、今日はもってこいの体育日和。校門をくぐる学父母たちの顔も明るい。 運動会は定刻の午前10時、元気な子どもたちの入場行進から始まった。6年生から園児まで続くこの隊伍はみな、両腕を左右に高く振り、足をつま先まで伸ばしての行進。堂々と迫ってくる姿が何ともかわいく、頼もしくも見える。 やがて競技が始まり、徒競走や障害物競争、リズム体操など、目を引く種目が続く。その中にはアッパやオンマ、ハラボジ、ハルモニたちの出番もあって多彩だ。 プログラム5番目に、幼稚班と親が共に行う玉入れ競争が始まった。アッパ、オンマに寄り添って、玉を拾っては投げるのをうれしがる園児たち。最後に籠に入った玉を数えて勝負が決まるが、「マフンハナ(41)」で終わった幼児たちの元気あふれる声は、透き通った青空に響き渡り、民族教育の純真さと清新さを思わせて、感無量だった。 間もなく行われた6年生と父母、先生たちによる3チーム対抗リレーは、まさに興奮のるつぼ。全校生総立ち、大声援の中、6年生チームは堂々と優勝して万歳を叫ぶ。だが父母チームも、わが子らに負かされて、かえって満足のご様子。 お昼休みは家族ごとの昼食会でにぎわう。運動場の隅々がごちそうで埋まる。朝鮮人は集まりも陽気だが、食事も大げさだ。 午後は全校生の農楽と舞踊で彩られる。「チョッター」「チョッチー」と交代する軽快なリズムに誘われて、観客の手拍子も聞こえてオッケチュムもでてくるという興奮気味の中、今年の運動会も終わった。 朝鮮人は元来が楽天的で底抜けに明るい民族! いかなる困難にもめげず、自力で立派に建てたこの誇り高い教育の殿堂で、私たちは今日も歓喜あふれる運動会を行っている。そして最近、祖国統一の情勢が日に日に好転している中、人々の顔色は明るい。 こうした環境で行われるウリハッキョの運動会は、世間でいう普通の運動会とは少し違う気がする。それは、@親子が思い切り汗を流しながら体と心を触れ合いA家族の団らんと親ぼく、民族性を高めB同胞たちを団結させて組織を固めC学校教育と家庭教育とのきずなを強くしDわれわれの知恵でつくり上げた楽しい祝日にもなっている−からである。 人生いろいろ、在日もいろいろ、運動会だっていろいろあるが、やはり「ウリハッキョの運動会が一番」という結論になりそうである。(孫済河、神奈川県川崎市在住) [朝鮮新報 2004.7.10] |