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味と安さ、そして人柄−屋台・屋台屋ぴょんきち(福岡市中央区)

 博多名物といえば辛子明太子にラーメン…そして屋台。西鉄福岡駅前の通りは、オフィスビルやホテル、百貨店が建ち並び、休日には観光客や買い物客でにぎわう。しかし、夜ともなると「屋台の街」へと一変する。午後6時。天神中央公園西側の歩道に屋台が並び始める時間だ。

 天神には現在、9軒の屋台が並ぶが、その中でも「屋台屋ぴょんきち」はテレビや雑誌などにも紹介される評判のお店だ。大将は屈託のない笑顔が印象的な李哲柱さん(30)。父から店を受け継いで5年が経つ。

 「へい、いらっしゃい!」。李さんの威勢のいい声に誘われて、客が次々とのれんをくぐる。「父の時代からの常連さんと若い方がよく訪れますね。同胞、日本人、南の人たちが楽しんでくれています」。中には、週5回も足を運ぶ常連さんもいるという。

 おすすめは、和牛サガリステーキ(900円)、名物明太餃子(600円)、自家製ラーメン(500円)。

 明太餃子はとにかくうまい。あつあつの餃子の中にたっぷり入った辛子明太子が口の中で広がる。外はパリッ、中はジューシー。芋焼酎のロックとの相性も抜群だ。炭火で焼かれた串焼き(100〜200円)も絶品。豚足(400円)やチヂミ(400円)などの朝鮮料理も「屋台屋」ならではだ。

 「味と安さもさることながら、一番は大将の人柄の良さ。みんなに愛される証拠です」と常連さんは口をそろえる。

 買出し、仕込み、組み立てなど、屋台を切り盛りするのはかなりの重労働だが、「人が好きだからこの商売できるんですよ」と李さん。

 「屋台の魅力は、いろんな人が料理とお酒を楽しみながら仲良くなっていってくれる事。同胞と日本人、南の人たち関係なく仲良くやっていける場にしたいですね」(c)

 営業時間 午後7時〜午前3時、毎週火曜休(不定休)。福岡市中央区天神1丁目中央公園西側歩道(TEL 090・9074・4390)

[朝鮮新報 2004.7.7]