| 青商会民族フォーラムin九州、１世の民族魂受け継ぎ無限の可能性に挑戦を |
「ウリ民族フォーラムin九州」（主催＝在日本朝鮮九州青年商工会ウリ民族フォーラム実行委員会）が６月２７日、アクロス福岡（福岡市中央区）で開催された。総聯中央の高徳羽副議長兼同胞生活局長、総聯福岡県本部の鄭泰文委員長、青商会中央の具本憲会長と日本各地から集まった青商会会員、九州地方の同胞、南の全大協同友会のメンバーら約１０００人が参加した。（林王虎記者） ９回目となるフォーラムのテーマは「リメンバー・スピリッツ！（魂を呼び起こせ）－無限な可能性にチャレンジ！ ウィハヨー」。朝鮮解放後すぐに、学校を建て、子どもたちに民族教育を行った在日１世たちの精神を受け継ぎ、若い同胞たちが民族のプライドをしっかり持って、豊かな同胞社会を築き上げるため無限の可能性にチャレンジしていこうという意味が込められている。 九州朝鮮中高級学校舞踊部による舞踊「夢がいっぱい」で幕を上げたフォーラムは、オープニングに続き映画上映、パネルディスカッション、ミュージカルの３部構成でつづられた。 映画、ミュージカルなど３部構成
１部で上映された記録映画「リメンバー・スピリッツ―奇跡を起こした創造者達－」は、フォーラム実行委員会が企画、総聯映画製作所が製作した。映画は日本に渡ってきた在日同胞の歴史をひも解きながら、解放後、九州の地で民族教育がどのようにして始まり発展してきたかについて記したもの。総聯が結成されたあと６カ月という短期間に九州朝鮮中高級学校を建てた１世たちの姿などが収録されている。当時の貴重な資料、映像とともに新たに撮影した１世の証言を編集した映画は、九州同胞の新しい財産となった。 ２部のパネルディスカッションのテーマは、「在日同胞に無限の可能性はあるのか？」。朝鮮人強制連行真相調査団の洪祥進朝鮮人側事務局長、東京大学大学院の高橋哲哉教授、JKミュージカルスクールの金智石代表、朝鮮大学校科学研究部の李柄輝助手、九州青商会の曺一男会長がパネラーを務めた。パネラーらは、新世代が過去の清算問題と１世たちのプライドを正しく認識するとともに、豊かな同胞社会を築いていくための必要な方策について率直な意見を交わした。 全大協同友会の李明坤副会長も発言。６．１５共同宣言発表後めまぐるしく発展する南北交流の現状を説明しながら、若い世代が祖国統一のため力強く活動していこうと訴えた。 ３部はミュージカル「リメンバー・スピリッツ―ミレ（未来）のために」。九州の青商会会員と朝鮮歌舞団団員、九州朝鮮中高級学校教職員と生徒ら４６人が出演した。解放直後、九州のとあるトンポトンネが舞台。その日暮らしの貧しい生活の中で、朝鮮民族の誇りを持てずにいる青年や、日本人とのいざこざなど問題がつきない。未来への希望を持てなかった同胞らが語り合う過程で出した結論が、学校を建て子どもたちに民族教育を行おうということ。同胞らは、一致団結して学校を建設する。 はじめてミュージカルにチャレンジした出演者たちの迫真の演技に、客席からは惜しみない拍手が送られた。 誇りと原点思い起こした 福岡在住の金敬枝さんは、久しぶりに同胞らの集いに参加したといいながら、「在日朝鮮人を取り巻く状況はまだまだ厳しいが、どこかで他人事のように思っていた。フォーラムに参加したことで、忘れかけていた民族の誇りと自己の原点を思い起こした。民族教育などできる範囲で同胞社会のために何かしていきたい」と語った。 愛知県青商会の趙淳来会長も「民族教育の重要性を今一度確認することができた。地元に帰って『リメンバー・スピリッツ』します」と青商会活動への意気込みを新たにした。 全大協同友会のメンバーらは、フォーラムと青商会との出会いを通して、総聯が行ってきた民族教育のすばらしさに感動と驚きを隠しきれずにいたようだ。さらに、在日１世の精神を受け継いでいく青商会との出会いは、「偶然ではなく必然」（全文煥会長）だとして、これからも民族の統一と繁栄のため、共に手を携えて活動していくことを誓い合った。 青商会第８回定期総会 一方、在日本朝鮮青年商工会第８回定期総会が２６日、八仙閣（福岡市博多区）で開かれた。 総聯中央の高徳羽副議長兼同胞生活局長、青商会中央の具本憲会長ら各地の青商会代表が参加した。 総会では具本憲会長ら役員が選出された。 ［朝鮮新報 2004.7.1］ |
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