8月に留学同祖国訪問ツアー |
留学同中央が主催する祖国訪問ツアーの季節が今年もやってきた。今回で22回目。期間は8月12日から9月6日、約3週間(滞在期間は23日間)を予定している。昨年はSARSの影響や日本当局、右翼らの妨害で「万景峰92」号の入港時期が遅れたことから中止となったため、2年ぶりの再開となった。日本の大学、専門学校に通う同胞学生を対象に、「参観」「ウリマル」「出会い」「探求」の4つのテーマに沿ったさまざまなオプションが予定されている。 まずは「参観」コーナー。平壌市内、白頭山、板門店、妙香山地区、開城市内、龍門大窟、万景台学生少年宮殿、各種博物館など約50カ所を予定している。朝鮮文化体験、歴史探訪、市内散策、遊覧船観光なども含まれている。 これまでの参加者たちの間で人気が高いのが、現地のウリマル専門家らが指導する「ウリマル講座」。基礎(初級)コースではウリマルの子母音に始まり、あいさつや自己紹介の言葉などを学ぶ。会話(上級)コースでは朝鮮の時調、文学作品などを通して日常会話や発音のレッスンを受ける。全10回ほどを予定している。 つぎに「出会い」。今回も金策工業総合大学の大学生やテピョン協同農場員らをはじめ、大小10の交流会を予定している。ここでは、それぞれがこれまでの経験談や将来の夢などについて語り合う。お互いの立場や考えを知るうえで、交流会はたいへん意義深いものとなっており、参加者たちの評判もいい。強制連行体験者や、日本軍の性奴隷にされた女性、留学同出身帰国者らとの座談会も予定されている。 「探求」コーナーでは、朝鮮コンピューターセンター、病院、総合市場などの見学や専攻分野が同じ現地の大学生らとの交流を通じて祖国のIT、経済、医療事情について学び、祖国の「今」を実感してもらう。 これまでの祖国訪問を通じて参加者たちは一体何を感じたのか。 一昨年の訪問では「祖国の大学生らをはじめ同世代との交流会はとても楽しかった。彼らが将来の夢を祖国、民族と結びつけている姿を見て、私自身も『祖国、民族のために何ができるか』を考えたいと思った」「祖国で出会った人々はみな温かく、祖国統一をわが民族同士の力で成し遂げてみせるという信念と楽観にあふれていた。彼らを通して祖国を近くに感じた反面、日本でどれだけ誤った事実が報道されているのかをあらためて感じた」「朝鮮と日本が友好親善を深めていけるよう、朝・日のかけ橋になれるような活動をしたい」など、祖国での充実した日々やマスコミの偏向報道との格差、抱負などについて語っていた。 また、「元『慰安婦』ハルモニの証言を聞いて日本軍や米軍の蛮行は決して他人事ではないと思った。私たちが正しい事実を日本に広めていくことが彼らの励みになるのでは」と、朝・日、朝米関係に対する率直な意見も聞かれた。 留学同中央の李東一副委員長は、「祖国を知るためには、何よりもまず直接祖国に足を運び体験することだと思う。日本のマスコミによる誤った報道に少なからず影響されている学生らに、朝鮮は日本が報道しているような国ではないということを自分の目で確かめてほしい」と参加を呼びかけながら、「祖国の人々の日常生活や活動などを通じて祖国を身近に感じてくれたら。祖国でのさまざまな出会いが未来につながれば幸いだ。思う存分楽しんでほしい」と話している。 期間:8月12日〜9月6日(現地滞在23日間) [朝鮮新報 2004.6.29] |