総連第20回全体大会に向け知ろう総連の歩み(36) |
日本の一部勢力による反共和国策動の本質は、共和国と総連、共和国と在日同胞の絆を断ち切ろうとすることにあるといえる。その典型が「万景峰92」号の日本入出港妨害策動である。同船は親族訪問や墓参、修学旅行や商用、観光などのため祖国を訪れる在日同胞のための旅客船である。そして朝・日民間交流でも大きな役割を果たし、平和と友好のかけ橋となっている。過去10数年間1件の事故もなく、人道主義的使命を果たしてきただけに、総連は同船を引き続き入港させるよう強く求めた。また、同船の入港を阻止する策動は共和国の主権と尊厳を冒とくするものととらえ、人為的障害を取り除くよう求めた。とくに、「ミサイル部品の密輸」「麻薬の持込」などには一切関わりがないことを訴えてきた。 2003年6月9日に入港予定だった「万景峰92」号は、日本当局の非友好的な措置で運航が妨害された。総連中央の南昇祐副議長は談話を発表して正常運航を求めた(8日)。 一方、8月25日に入港した同船を1700人体制で監視、検査することで異常な雰囲気を作り、PSC検査などで出港を9時間も遅らせたことについても、総連は「行き過ぎ」を非難する談話を発表した。同胞らも安全な運航のために積極的に動いた。入港を前後して、総連と民族金融機関に対する銃撃と爆発物設置事件などが起きた。拉致事件となんら関係のない「万景峰92」号の入港妨害騒動も発生した。総連は、日本当局に誠意を持った同船の正常な運航と在日同胞の祖国往来の保障を強く求めている。 総連はまた、日本当局の共和国「制裁法案」成立の動きについても警戒を強めた。日本の国会は、外国為替及び貿易法の一部を改正する法案を成立(2月9日)させた。また、「特定船舶入港禁止法案」と「出入国管理法案」なども近日中に成立発効させようとしている。これらの法案は、共和国に対する「経済制裁」を国策として立法化し、経済的圧力と封鎖を本格化させようとするものである。またこれらの動きは、米国の対朝鮮圧殺政策に便乗した日本の右翼反動勢力の敵視政策と在日同胞に対する抑圧政策がさらに重大な段階に至っていることを示すものだとして抗議の声が高まっている。これらの法案は国際法や国際慣例、そして在日同胞の基本的人権をさらに踏みにじるものだ。「特定船舶入港禁止法案」に反対する在日朝鮮人緊急集会(3月26日)で日本のあるジャーナリストが「日本を滅ぼす法案、おろかな法案」と述べたが、これは朝・日平壌宣言の基本理念にも、朝・日友好促進にも逆行するものだ。(呉圭祥、朝鮮大学校教授) [朝鮮新報 2004.4.6] |