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総連第20回全体大会に向け知ろう総連の歩み(30)

 2001年2月21日、総連中央の韓徳銖議長が逝去した。総連中央常任委員会の訃告は、「韓徳銖議長は総連結成以来こんにちまで一貫して在日本朝鮮人総連合会議長の重責を担い、在日朝鮮人運動を先頭で指揮し、世人が驚き、500万海外朝鮮僑胞が憧憬する、海外僑胞運動の先駆的模範を作り出した」とその業績を称えている。韓徳銖議長の葬儀は共和国の代表、日本の各界代表をはじめ多くの活動家と同胞が参加して厳かに行われた。韓徳銖議長の逝去は、総連のひとつの時代の終わりを示すものであり、同時に新たな時代の始まりでもあった。総連活動家、同胞たちは韓徳銖議長の祖国と指導者に対する忠実性、情熱を手本に総連事業を発展させる決意を新たにした。

 21世紀最初の全体大会、韓徳銖議長亡きあと最初の大会として特徴付けられる総連第19回全体大会は2001年5月に開催された。大会では徐萬述第1副議長が「新しい世紀の要求と在日同胞の志向に合わせて在日朝鮮人運動をいっそう強化発展させることについて」報告。20世紀の総連活動の経験と成果を総括したうえで、21世紀の在日朝鮮人運動の進路を明らかにした。具体的には、主体性と民族性を堅持し、新しい世代が主役となって幅広く民族的愛国運動を発展させる事であった。また、日本への定住化傾向が強まる中で、今後の同胞社会のビジョンを民族性と同胞愛で結ばれた仲むつまじい同胞社会、経済的に安定し、民族文化情緒にあふれた豊かな同胞社会、日本と国際社会で堂々たる地位を占め、祖国と民族のために価値ある貢献のできる力ある同胞社会を築く事とした。大会では徐萬述議長と許宗萬責任副議長をはじめとする主要幹部を選出した。総連規約も一部修正した。

 19全大会で強調されたことの一つが生活奉仕である。生活奉仕の一環として福祉の問題、高齢者、障害者への取り組みが重視された。01年5月19日、各地にある同胞高齢者、障害者とその家族の連絡会、支援団体を中心にした在日同胞福祉連絡会が結成された。事務局は総連が担当している。第1回総会は同年8月25日、山口、兵庫、広島、愛知などの各県と関東地方の同胞たちが参加して長野朝鮮初中級学校で開催された。総会では役員、規約、当面の活動方針などを決めた(代表は慎英弘花園大学助教授)。25、26の両日には、同胞障害者とその家族が交流する「同胞福祉連絡会フェスタin長野」が開かれ250人が参加した。19全大会の方針を具体化させた一つの動きであった。(呉圭祥、朝鮮大学校教授)

[朝鮮新報 2004.3.23]