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総連第20回全体大会に向け知ろう総連の歩み(29)

 全世界が注目する中、金正日総書記と金大中大統領が2000年6月13日から15日まで平壌で会談し、北南共同宣言を発表した。北と南の最高指導者が席を一つにしたのは初めてではあるが、最高指導者が直接署名した共同宣言を発表したのも初めてのことであった。宣言が特に注目されたのは、北と南の経済交流や離散家族の再会などを確認したばかりでなく、民族の悲願である「統一問題をその主人である我が民族同士でお互い力を合わせ自主的に解決していく」ことを鮮明にした事である。一日千秋の思いで統一を待ちわびる在日同胞はテレビの実況放送に釘付けになったのはいうまでもなく、それを熱烈に歓迎し積極的に支持した。その後の第1回北南赤十字会談、第1回北南閣僚級会談、南朝鮮言論社代表団平壌訪問、離散家族のソウル、平壌相互訪問、非転向長期囚の送還実現、第27回夏季オリンピックシドニー大会での北南朝鮮選手団の同時入場行進などは北と南の和合と協力、統一への道程を確かなものとした。

 民族の和合と統一の雰囲気が高揚する中で、各地の同胞たちの間でも民族的な自覚と統一への熱意がいつになく高まった。また、民団系同胞たちとの合同集会や祝賀会などを開き、民族的な団合を強めた。県単位では3万人が参加して行われた「大阪ハナマトゥリ」(2001年3月25日)が、地域単位では「川崎同胞ハナフェスティバル」(00年8月26日)などが注目された。

 北南共同宣言発表以降の出来事としては、総連同胞の南朝鮮訪問にも大きな変化があった。総連同胞の南朝鮮故郷訪問は第1回北南閣僚級会談での当局者同士の合意に基づき実現した。北側代表団長が明らかにしたように、そこには金正日総書記の総連同胞に対する配慮があった。「第1次総連同胞故郷訪問団」は00年9月22日から27日まで。団員たちは宿願であった故郷訪問を成し遂げた。また、在日朝鮮学生少年芸術団(02年9月)や金剛山歌劇団(00年12月、02年12月)の南朝鮮公演も実現した。とくに異国の地に生まれた3世、4世たちが、朝鮮語で語り民族の歌や踊りを堂々と披露する姿は南の人々に強い感銘を与えた。02年だけを見ても、総連同胞故郷訪問団として263人、ワールドカップ選手権大会に571人、統一サッカー大会に48人、アジア競技大会に1089人の同胞が訪れている。(呉圭祥、朝鮮大学校教授)

[朝鮮新報 2004.3.22]