〈インタビュー〉 金剛保険株式会社金周植社長 |
今年4月に創立27周年を迎える金剛保険株式会社(本社=東京都荒川区)では、「金剛保険営業の根本的転換」を大きな目標に定め、1月に支社長会議を開き対策を練るなど、年初から活発に動いている。今年、最も力を入れる事などについて金周植代表取締役社長に聞いた。 専門家集団として ―金剛保険がお客様のニーズに応えるために一貫してモットーとしていることは何か。 ひと言で言えば、「同胞密着」。つねに同胞に奉仕することがモットーだ。これは、金剛保険が同胞のために設立された経緯と密接に関連している。 だからこそ、同胞を訪ねることが仕事の基本になっている。言い換えれば、つねに同胞を訪ね同胞に接触しなければ仕事にならないということだ。 わが社の職員たちは、万一の場合、同胞の生命と財産をいかに守るかという大切な義務があることを自覚して、日々奮闘している。 ―今年、とくに力を入れていることは何か。 同胞訪問に力をいれている。われわれは今年、「金剛保険営業を根本的に転換させよう」との目標を掲げたが、そのためにも同胞訪問は最重要課題だ。 営業職員たちは日に5戸、月に100戸、年間1200戸を訪れるのを目標にしている。「一軒でも多く訪ね、一件でもより契約を取ろう」というスローガンを掲げている。そのために、「契約満期3カ月前訪問」を提唱している。満期を迎える人たちに契約と新しい紹介をしてもらうための一つの方法だ。 同胞訪問における基本は、@継続訪問A新規開拓B事故処理の3つ。契約者の要求に十分に応えられるよう、専門家集団としての能力向上にも努めている。 保険自由化に対応 ―同胞たちは保険に何を求めているのか。それに応えるためにどういった方法が取られているのか。 周知のとおり、在日同胞社会を取り巻く状況は非常に厳しいものがある。その中でわが社としては、「時代を捉えなければならない」と考えている。これは同胞たちが究極的に求めていることだと思う。 そのためにまず、将来を見据えながら、時代の波に乗らなければならないと考える。IT化の流れに合わせて広域の代理店、大規模代理店としての営業展開をしなければならない。 第2に、在日朝鮮人運動が新世代を中心に展開されている現状を考慮し、保険契約者も職員も新世代が中心になっていかねばならないと考えている。有能で力のある若い職員を多く育てるとともに、新世代の契約者も増やすべきだ。実際はなかなか難しいが、そういった展望を持って行きたい。 第3に、保険自由化に主導的に対処できる代理店としての役割を果たしていきたい。それは広域、大規模代理店としての機能を発揮していくということだが、その条件は十分整っている。全国的な販路を備えており、規模も大きく、顧客は同胞を基本にしているからだ。 第4に、保険業界全体が厳しい状況にある中で、他の機関とも協力して業務を展開していくことが重要だ。商工会など各経済団体との協定を結ぶなど、互いの事業を発展させるべきだと考えている。 社内活性化にも力を入れている。例えば東京支社対大阪支社といった形で競争し合うことで、互いに成績を伸ばしていける。(整理=文聖姫記者) [朝鮮新報 2004.3.9] |