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総連第20回全体大会に向け知ろう総連の歩み(20)

 総連の全体大会の中には特徴的なものがいくつかあるが、14回全体大会(1986年9月26〜28日)もそのひとつである。大会の準備を進めていた86年9月15日、総連事業と在日朝鮮人問題に深い関心を注いでいた金正日総書記は「現実発展の要求にあわせ総連事業をいっそう改善強化するために」という談話を行った。談話は、総連の性格と戦略的目標、その方途を明らかにしながら変化する現実を分析したうえで、総連を組織思想的に強化することと具体的な活動課題を明示した。この談話は、総連事業全般を新たな段階へと発展させるうえで貴重な指針となった。

 総連第14回全体大会を目指して、総連各級機関と同胞たちは「大衆的革新運動」(2月7日〜9月30日)を繰り広げた。

 大会では、中央委員会事業総括報告「新たな環境にあわせ総連活動をいっそう強化発展させるために」(李珍珪第1副議長)が決定として採択された。報告は過去3年間の活動を総括し、今後の運動方針を提起。@在日同胞の構成の変化(在日同胞の大多数が日本で生まれ育った2世)A在日同胞の職業構成の変化(商工業者が多数、職業も多様化)B同胞の思想意識、生活様式、価値観の変化の3点から同胞社会を分析、総連の活動環境が大きく変化していると断定した。そしてこのような現実を直視して総連のあらゆる活動を新たな環境に合わせて決定的に転換しなければならないと訴えた。「在日同胞が今後進むべき正しい道は、民族自主性をしっかりと守り団結した力で自己の生活上の要求を実現していく」こととした。

 とくに、総連活動と在日朝鮮人運動の主人公は同胞であることをあらためて強調して再確認し、同胞との活動をしっかり行うのは総連活動の基本であり、総連運動を「全70万同胞的な運動」に発展させなければならないとした。そして、新たな状況に即した民族的愛国的課題と活動家の資質向上などの課題を明示した。総連史上初めて商工人副議長(全演植、文東建の両氏)を選出したことも特記すべきだろう。

 大会方針の実行は、大衆迎合主義的傾向に警戒する側面と大会後に発生した南朝鮮航空機行方不明事件(87年)などの反共和国、反総連策動のなかで困難を極めた。(呉圭祥、朝鮮大学校教授)

[朝鮮新報 2004.3.2]