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総連第20回全体大会に向け知ろう総連の歩み(15)

 半世紀以上にわたる在日朝鮮人運動史の中でも、1972年から74年にかけては特筆すべき出来事があった。共和国を訪問した各階層の同胞たちが金日成主席の接見を受け、記念写真も撮り、直接教えを受けたのである。主席の文献集「在日朝鮮人運動の強化発展のために」(全5巻)によれば、この3年間だけをみても新年の祝電と大会宛の祝賀文を除き直接会見した回数は24回に及ぶ。朝鮮の革命と建設の指導ばかりでなく第3世界をはじめ多くの外国要人たちとの会見が休みなく続く中で、貴重な時間を割いて在日同胞と直接会い歓談する機会を持つということは格別の配慮であった。

 主席は総連の専従活動家などで構成されるさまざまな代表団と接見した。主席の誕生60周年に際して共和国を訪問した祝賀団とは何度も会い、総連組織の強化のために貴重な談話を行っている。同胞の階層別に見る(カッコ内の数字は代表的な接見年月日)と、総連中央の幹部活動家(72年6月14日、73年3月19日、6月1日、74年9月26日)、教員(83年8月31日、朝鮮大学校音楽体育サークル学生も参加)、教職員同盟(73年11月9日)、科学者(72年12月16日)、記者(72年9月21日)、商工人(73年5月26日、11月19日)、青年(74年9月24日)、女性同盟(74年6月1日)、芸術団(74年6月27日)、少年学生(72年8月18日)、総連商社貿易団体(73年2月12日)などである。3年間に一般同胞で構成された第6次、7次、9次、11〜15次の在日同胞祖国訪問団とも会見している。すべての会見場で感激と感動の場面が連続して繰り広げられた。会見場は祖国の統一と発展、総連活動に寄与する新たな決意の場にもなった。とくに主席の談話の内容は、在日朝鮮人運動を強化発展させる上で綱領的な指針、活動の糧となった。

 総連第10回全体大会(74年2月)と第11回全体大会(77年9月)は総連活動の転機となった。10回大会では「金日成主義」が共和国の指導思想であり、総連の指導的指針であるとした。そして組織内に金日成主義思想体系の確立を重要課題として提起した。11回大会では10回大会の決定をより具体化して総連の主体思想化を方針化した。

 73年8月には東京で「金大中拉致事件」が起き、翌年8月には「朴正熙狙撃事件」が発生。容疑者文世光は総連が送った人物だとして「韓日」による総連弾圧が強化された。(呉圭祥、朝鮮大学校教授)

[朝鮮新報 2004.2.17]