総連第20回全体大会に向け知ろう総連の歩み(12) |
在日同胞の中で、「ウリマル運動」を一貫して組織展開してきたのは総連である。1948年12月、共和国創建在日朝鮮人祝賀団と会見した金日成主席は、建国の意義と展望、在日朝鮮人の今後の課題について述べながら子どもたちにウリマルと文字を学ばせることの重要性を強調している。 韓徳銖議長をはじめ総連は、主席の教えを念頭におきながら、ウリマルを学び正しく使う運動を繰り広げてきた。それと関連した会合も数多く開かれた。韓徳銖議長は「在日本朝鮮人総連合会教育熱誠者大会(第1回)」(65年3月)、同第2回大会(67年3月)などの席上、奪われた言葉と文字を取り戻すために民族教育を実施する一方で、「文盲退治運動」を展開してきたことなどを総括し、すべての同胞がウリマルと文字をしっかりと学び使うことが緊要であるとしてそのための課題などを提起した。関東、関西地方で開催された総連および教育活動家たちの集い「偉大な金日成主席の言語思想を掲げ在日同胞の中でウリマルと文字を正しく教え学び使いそれをいっそう発展させよう」(69年11月)、中央合同会議「ウリマルと文字を学び使う運動を全同胞的に展開しよう」(85年3月、李珍珪第1副議長報告)、中央講演会「民族の魂を守りウリマル運動をいっそう力強く進めよう」(91年3月、韓徳銖議長が講演)など。総連は世代交代が進む中での民族性の希薄化などを考慮して、ウリマル運動を大衆運動の重要な柱のひとつとみなしている。 在日朝鮮人の過去の歴史を明らかにすることは重要な意味を持つ。朝・日の国交正常化、朝・日関係史の解明、そして在日同胞自身のためにも、現代史の「暗部」といわれる強制連行の実態解明は決して回避できない。総連は、日本の良心的な人々と在日朝鮮人で「強制連行真相調査団」を作り、地道に活動してきている。 72年8月の沖縄(第2次大戦時沖縄朝鮮人強制連行虐殺真相調査団報告書)に始まり北海道、九州、東北などで実態調査を進めた。その後、都道府県単位でも強制連行調査団が作られ活動している。日本政府が国家的犯罪である強制連行の事実を認めようとしない状況で、調査団の活動は大きな反響を呼んでいる。例えば91年10月に「従軍慰安婦」の可能性が極めて高い朝鮮人女性の名簿まで含めた12万6000人分の名簿の確認を公表したことだ。日本当局は現在も資料の「消失」などを口実に、強制連行などの朝鮮人に対する迫害と弾圧の全ぼうを明らかにしていない。総連と在日同胞は、過去の植民地時代の惨状を公にし謝罪するよう粘り強く活動している。(呉圭祥、朝鮮大学校教授) [朝鮮新報 2004.2.9] |