総連第20回全体大会に向け知ろう総連の歩み(11) |
1967年11月、共和国で最高人民会議第4期代議員選挙が行われた。候補者の中に在日朝鮮人の各界代表も含まれるという話が伝えられた。植民地時代、「亡国の民」と虐げられた在日同胞にも主権国家の海外公民として堂々と国政に参加する道が開かれた。共和国の中央選挙委員会は67年11月25日、最高人民会議代議員選挙で選挙者の100%が参加し、100%が賛成投票をしたと発表した。 在日同胞社会は大いに沸いた。総連と在日同胞は、全国的に28の地方で選挙を支持する大衆集会を開き、11月30日には「朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議代議員選挙の偉大な勝利を祝賀する在日本朝鮮人中央大会」を開催するなど、各地で盛大な祝賀行事を催した。最高人民会議第4期代議員に選出された在日同胞代表は、韓徳銖議長、李季白、尹鳳求、金炳植の各副議長、粱宗高商工連合会会長、朴静賢女性同盟中央委員長、李珍珪朝鮮大学校副学長の7人であった。いまはすべて故人である。その後の選挙でも在日同胞の代表が選出されている。現在は第11期期間であり、同胞代表は6人だ。 総連第8回全体大会(67年5月)も在日朝鮮人運動史に残る大会だった。米国のベトナム侵略戦争、中ソ論争、中国の文化大革命、そして朴正熙軍事ファッショ政権の台頭、「韓日条約」発効などの複雑な内外情勢の下で総連は、組織強化と運動発展のための対策を講じた。8全大会では政治的領袖の問題を重要視。歴史における指導者の役割と朝鮮革命における「偉大な指導者」の地位と役割を明らかにして、その周りに結集することを呼びかけた。活動家の間では、金日成主席の革命活動歴史学習が盛んに行われた。 「民族の太陽金日成将軍」(朝鮮語版)、雄山閣から出版された「金日成伝」(日本語版、後に英語版、アラビア語版も出版)は在日同胞はもちろん、日本国民や外国人の間でも愛読された。また、総連は共和国創建20周年100日間革新運動(68年6月6日〜9月9日)を呼びかけ、同胞の大衆運動を新たな形式で展開した。 東京(70年5月15日〜10月31日)と大阪(70年12月22日〜71年4月3日)で開催した朝鮮民主主義人民共和国商品展覧会は、在日同胞と多くの日本国民に共和国の実態を知らせるうえで意義深い行事だった。(呉圭祥、朝鮮大学校教授) [朝鮮新報 2004.2.5] |