〈総連中央委員会第19期第4回会議〉 徐萬述議長の報告 |
総連中央委員会第19期第4回会議の目的は、中央委員会第19期第3回会議拡大会議以後の、総連組織を固守するためのたたかいと大衆的な愛族愛国運動を総括し、総連第20回全体大会を一心団結の大会、勝利者の大会として迎えるための対策を討議し、20全大会の召集を決定するところにある。 1.19期3回会議拡大会議決定の執行状況 第19回全体大会以後の道のりは、金正日総書記の教えを戴き、大会が示した21世紀の在日朝鮮人運動の進路を開き、新しい姿の同胞社会を作るためにあらゆる試練と難関を乗り越えてきた日々であった。 とくに02年9月以降、日本当局の対朝鮮政策と右翼反動勢力のかつてない反共和国、反総連、反朝鮮人策動により、総連と在日同胞の前には過去体験したことのない苦労と難関が度重なった。 総連はこの事態を、総連と愛族愛国運動の存亡を左右する危機的状況とみなし、 この活動で得た経験と教訓に基づき、昨年5月に行った総連中央委員会第19期第3回会議拡大会議は、難局を打開するたたかいを主動的に推進する重要な契機を開いた会議であった。 中央委員会拡大会議決定を執行するために立ち上がった各級組織は、第20回全体大会に向けて、団結した力で厳しい難関に立ち向かい、総連組織を強化し、民族性を固守し、同胞たちにさらに服務するためのたたかいに活動家と同胞たちを力強く呼び起こした。 われわれは総書記を変わりなく国家の最高首位に戴いた大きな慶事の中で共和国創建55周年を意義深く慶祝し、各種多彩な大衆運動と同胞の集いを開き、団結力と愛国熱意を内外に示した。 また、11月からはすべての組織が、「総連第20回全体大会を誇らしく迎えるための7カ月運動」に決起し、新しい世代をはじめとする同胞たちの志向に合った総連活動と同胞社会の手本創造運動を力強く繰り広げた。 このたたかいの日々に総書記は総連活動と在日同胞の身の上をつねに深く推し量り、賢明に指導し祖国の限りない愛情で温かく見守ってくれた。 1)達成した成果 (1)総括期間に得た成果は何よりも活動家と同胞たちが、情勢が複雑で環境が困難であるほど愛族愛国の信念をより固め、総連組織の団結を確固と固めたことだ。 内外反動らは、活動家と同胞たちの祖国を愛する思いを揺さぶろうと狂奔したが、活動家と熱誠者たちは総書記を固く信じ従い、祖国擁護と総連組織固守、同胞服務の一念で団結し、同胞たちの中に入り心を一つにしてきた。 試練の中で培われたこの信念と団結以上に、貴重なものはない。 (2)成果はまた、内外反動たちの日々悪化する反共和国、反総連、朝鮮人排他策動を全組織的、大衆的たたかいではねのけてきたことだ。 活動家と同胞らは、日本当局による不当な法的規制と右翼反動勢力の重大なテロ行為、マスコミの悪意に満ちた謀略騒動と幼い生徒たちに対する暴行と暴言に対して、民族的憤りをもって断固抗議、糾弾し、大衆運動を強力に繰り広げた。 「万景峰92」号による祖国訪問の道を守り抜いたたたかいと関東大震災朝鮮人虐殺80周年に際して日帝の蛮行を暴露し、新しい世代が1世たちの怨恨を深く心に刻み立ち上がったのをはじめ、総括期間は祖国を守り、民族の尊厳と権利を守っていく活動家と同胞たちの固い意志と不屈のたたかいをアピールしてきた日々として刻まれた。 (3)成果は次に、総連と同胞社会を取り巻く厳しい環境の中で、活動家たちが同胞たちの切実な要求と心情を察し、同胞たちと苦楽を共にしながら同胞たちに依拠して大衆運動を行う貴重で新しい経験が多く創造されたことだ。 本部と支部、分会では新しい姿の同胞社会を築く運動、ウリ分会トンポハントンネ(ひとつの集落)運動、ウリハッキョを支援する運動が、新しい世代が主役となって同胞たち自身が企画し推進する大衆的運動として活発に推し進められた。 とくに内外反動勢力の策動をはねのけ、民族教育を守り発展させるたたかいが全同胞的に力強く行われ、生徒数を増やすための活動と学校運営を支援する活動、民族教育の権利を擁護拡大するための運動が、新しい世代の学父母をはじめ広範な同胞たちを網羅した大衆運動として行われる成果と経験が達成された。 支部を拠点に「同胞生活相談綜合センター」の奉仕活動がより実利を得るようになり、同胞高齢者、障害者たちの世話をするうえで民族的な輪を強化しながら、日本の介護保険制度の適用とNPO法人認可を受けるなど新しい経験が生まれた。 商工会は複雑な情勢と環境の中でも、県商工会の会長、理事長会議を開き、1世商工人たちの愛族愛国の業績と団結、相互扶助の伝統を受け継ぐように呼びかけ、いつになく厳しさを増した企業環境を打開しながら業種別経営支援など同胞企業を支援するための運動を地道に進めてきた。 朝青が展開した「朝・日青年フレンドリー計画」と5万人民族生活ネットワーク創造運動、そして民族性を固守継承して新しい世代を集結させるための青商会と留学同の多彩な活動においても、かつてない大きな成果を達成し、若い女性たちが中心となり第6回オモニ大会を成功させた活動経験は、大衆運動の新たな特徴をよく示してくれた。 (4)総連の組織と同胞らは、情勢が非常に厳しくなった環境の中でもわが国、わが祖国のために積極さを発揮した。 活動家と同胞らは、祖国の農業と山林緑化事業をはじめとする社会主義建設に愛国誠意を発揮し、特色ある貢献をした。 祖国統一活動では、6.15北南共同宣言と「わが民族同士」の旗印のもと、平壌とソウルで開かれた各種統一の広場に総連の代表が参加し、全民族的な統一偉業に合流し、民団同胞をはじめとする各界各層の同胞たちとの団合の雰囲気を高める活動も積極的に繰り広げた。 総連中央常任委員会は、これについて本中央委員会の名で同胞と熱誠者、各級組織の活動家に熱い感謝と敬意を表する。 2)活動で得た教訓 教訓は第1に、活動家たちが総書記に忠実であるとの信念と意志、組織と同胞たちに対して最後まで責任を持つという観点と姿勢を確固と持ち、困難な時ほど一心団結して同胞の中に深く入り、真の同胞愛で活動することで、同胞たちと心も力も合わせねばならず、民族教育文化事業と生活奉仕活動において実際に利得を与えることで同胞たちの要求と志向に応えるため、良心の限り献身しなければならないということだ。 第2に、厳しい難局を突破してきた成果と前進の一つ一つがすべて、内外反動たちの策動に対する闘争観点を徹底的に打ち立て、それに沿って組織の態勢と活動方法を受け身ではなく主動的に、防御ではなく進攻的なものに転換してこそ達成できるということだ。 第3に、良心的な日本人士、広範な人々が厳しい社会環境の中でも総連活動を支持するよう対外活動を全機関的、大衆的な活動として前進させてこそ、同胞たちに大きな信心と勇気を与えられるということだ。 2.新世紀在日朝鮮人運動と総連第20回全体大会 1)新段階総連の任務 総連第20回全体大会が開かれる今年から次の大会までの3年間は、わが国の情勢が画期的に転換する民族史に特筆すべき歴史的期間であり、在日同胞を取り巻く環境と総連活動においても祖国光復以来の新たな局面が開かれる格別に重要な時期である。 (1)わが国を取り巻く情勢と祖国の明るい展望 金正日総書記の卓越した戦略戦術と知略、卓抜した指導で朝米関係を根本的に改善するためのたたかいは重大な段階に入っており、朝・日関係も必ず前進するだろう。 わが祖国はチュチェ偉業を完成させるための厳かなたたかいの中で世紀を継いできた反米対決戦を勝利的に総決算し、国の自主権と民族の尊厳、朝鮮半島の平和を確固と保証し、とくに来年の祖国光復60周年を契機に強盛大国建設において新しい飛躍を成し遂げていく歴史発展の新しい段階に入った。 北南関係においても、全同胞がわが民族第一主義の旗印を高く掲げ、朝鮮民族対米国の対決構図を実践で解決していきながら6.15北南共同宣言に沿って民族統一を成し遂げるうえで歴史的な前進をもたらすだろう。 (2)新しい局面を迎えた在日朝鮮人運動 朝米対決が勝利のうちに終結し祖国の強盛大国建設と北南関係で画期的な前進がもたらされ朝・日両国間の国交が正常化されれば、同胞社会を取り巻く環境と総連の活動条件は文字通り画期的に転換するだろう。 とくに総書記がもたらした朝・日平壌宣言に沿って、在日朝鮮人の地位が大きく変化し同胞たちの生活においては新たな発展の可能性が開かれ、新しい世代をはじめとした同胞たちの志向と要求を積極的に実現していける希望に満ちた前途が開かれる。 また同胞社会の環境と在日朝鮮人の地位における転換は、同胞たちの役割を大きく高めてくれるだろう。 在日同胞らは海外僑胞としての有利な条件を積極的に活かし、豊かで力のある同胞社会を築きながら、国際化時代に主動的に対処することで活躍の舞台を広げることになる。 総書記は在日同胞がおかれた現状と、これから開かれる新たな局面を洞察し、民族の誇り、財富である総連を固守保存し、日本で同胞社会とわが民族を確固と守り、新世紀、海外僑胞運動の手本を創造することについて丁寧に教えた。 歴史的時期に総連に提起される使命は何よりも、今日の難関を乗り越え、総連組織と同胞社会を守り、民族性を固守することだ。 総連は、われわれを取り巻く厳しい状況が遠からず迎える情勢の転換とわれわれの果敢なたたかいによって必ず打開され、輝かしい明日が開けるという楽観と信心にあふれ、内外反動の策動を進んで打ち砕くことで、総連組織と同胞社会を守っていく。 こんにち、総連に提起される使命はまた、新たな局面に入った在日朝鮮人運動の活路を頼もしく開拓していくことだ。 共和国の海外公民団体である総連は、半世紀の間一貫して在日朝鮮人運動の責任を担ってきた真の民族団体、同胞組織として、将来到来する在日朝鮮人運動の新たな局面を主動的に迎えるために、歴史的に積み重ねてきた業績と財富、力量をすべて発動させ、愛族愛国運動の前途を頼もしく切り開いていく。 この使命を果たすうえで20全体会は重要な歴史的里程標になり、在日朝鮮人運動の新時代を迎える画期的契機となる。 20全大会は半世紀をかけ築いた愛族愛国運動の業績と伝統を固守継続し、主体的在日朝鮮人運動の新たな段階を開いていく転換的契機になるところにその歴史的位置がある。 2)総連第20回全体大会の任務 (1)新段階の在日朝鮮人運動の進路 新たな段階に入る在日朝鮮人運動の進路は、主席の主体的海外僑胞運動思想と愛国業績をより輝かせ、民族的愛国運動の崇高な理念に基づき新たな環境に合わせて総連活動を幅広い愛族愛国運動へと転換させることだ。 (2)新しい世代を主役とする愛族愛国運動への転換 総連は今回の全体大会を通じて、新しい世代を主人公にし、新たな段階の愛族愛国運動を斬新かつ力強く進めるべく、彼らを積極的に押し立てていく。 また、20全大会を契機に次の大会まで、新世代の人材育成と彼らが総連のすべての分野で名実共に主役としての役割を立派に果たしていくための活動に全力を尽くす。 (3)新しい飛躍をもたらすための3年間の運動方向と目標 何より、在日同胞社会で民族性を守り、引き継いでいく活動により大きな力を注ぐようにする。 今回の全体大会では、愛族愛国運動の生命線である民族教育事業を新たな要求に沿って強化するために、民族性にあふれた睦まじく豊かで力強い同胞社会を築き、国際化の趨勢に積極的に対応できる有能な人材を育成することを基本とし、民族教育方針を策定する。 また正規教育を強化しながら準正規教育網を決定的に拡大し、同胞の住む各地で全ての同胞子女にウリマルと文字を教え、民族の精神を育むよう対策と方途を提起する。 同時に、民族性啓蒙活動と文芸スポーツ活動を、思想と政見、信仰、団体所属と国籍に関係なく全同胞を対象とする運動に転換させることで、同胞たちが民族的尊厳と誇りを抱き堂々と生きていくことができるようにする。 総連は次に、大会を通じて同胞生活奉仕活動を在日同胞社会の新たな環境に沿って繰り広げるようにする。 われわれは「同胞生活相談綜合センター」を中心に生活奉仕活動を強化しながら、日本の行政との活動を通じてわれわれの当然の権利をさらに獲得することで、同胞たちにより大きな実利を与えるようにする。 また迫り来る同胞高齢社会に主動的に対応する明確な構想と方途をもって活動し、奉仕活動家や同胞有資格者たちに積極的に依拠し同胞たちの幸福と生きがいある生活を守っていく。 われわれは、在日同胞たちの経済活動において、今日の困難な状況を克服するだけでなく、新たな環境と条件が作られることを展望し、それに沿って同胞経済圏を形成し拡大させ、同胞の経済生活と商工人の企業活動を支援するための総連と経済団体の活動方向を提起していく。 対外活動においては、発展する情勢の推移と在日同胞社会の変化する環境に応じて、同胞社会と総連活動に有利な条件を作り出すのに重点を置いた方針を示し、平壌宣言履行に積極的に寄与していく。 また、全体大会では広範な同胞の愛国衷情を呼び起こし、祖国の富強発展と国の統一に特色ある貢献することを、総連と同胞の崇高な愛族愛国課題として提起する。 そして、来年の総連結成50周年を跳躍台にして在日朝鮮人運動発展の新たな段階を開く。 われわれは全ての組織が行っている「総連第20回全体大会を誇らしく迎えるための7カ月運動」を総動員態勢で、強度と速度をより高めて力強く進めていく。 3.7カ月運動を力強く繰り広げるために 1)政治宣伝活動の展開 総連の各級組織は、歴史的な年に迎える太陽節と2月の名節に際して、活動家と同胞たちの間で政治宣伝活動を力強く繰り広げ、同胞の住む各所で広範な同胞を網羅した多彩な文化スポーツ行事と集いを盛大に催し、民族的名節をより意義深く慶祝するだろう。 また、総連の各級機関は活動家と同胞が総書記の指導のもとにわが国を取り巻く情勢と在日朝鮮人運動において転換的前途が開かれるという信念にあふれ、第20回全体大会を迎えるようにするための政治宣伝活動を力強く繰り広げる。 2)模範創造と実績で (1)本部と支部、団体では7カ月運動が掲げた中心方向に沿って、愛族愛国運動の手本を創造するための対象と目標をよりはっきりとさせ、ここに組織的力量を集中させることで、具体的な活動成果と実績を達成する。 @何よりすべての組織は広範な同胞を積極的に動員し、ウリハッキョの生徒、幼稚班園児の入学、入園事業で成果をもたらすことで今年の新学年度を迎えるだろう。 そして、学校を中心とした学区制に沿って、管下の組織と学父母をはじめとする広範な同胞をウリハッキョを支援する運動に積極的に網羅し、民族教育運動を力強く繰り広げるうえで新たな経験を創造していく。 また、3月に同胞結婚相談所が設立10周年を迎えるのを機に、同胞社会で民族結婚と民族文化生活を奨励する雰囲気を積極的にかもし出し、民族性固守のためのたたかいをより力強く繰り広げていく。 A次に、総連の各級組織は20全大会に向け、「同胞生活相談綜合センター」の相談案件解決数と情報誌普及数拡大の目標を達成し、奉仕活動で新たな模範を創造していく。 同時に日本の税務当局が同胞商工人たちに対する不当な税金徴収を加えようとしている中で、われわれの既得権を守り税金問題が公正に解決されるよう活動し同胞信用組合が進めている預金拡大運動を積極的に支援する。 B次に、愛族愛国運動のすべての分野で新しい世代との活動に大きな力を注いでいく。 各級組織は新しい世代を大切にし積極的に押し立て、彼らの活動を全機関、同胞社会を挙げて後押しするうえで新たな経験を積み上げ、7カ月運動が新しい世代の自覚的熱意と創意工夫ある積極性で盛り上がるようにしていく。 C支部の役割を決定的に高め、分会を活性化させることは全体大会を誇らしく迎えるうえで格別に重要だ。 すべての専従活動家は支部を強化し、その役割を高めることが同胞を団結させ、新たな段階の愛族愛国運動を力強く繰り広げるうえで決定的な鍵であることを認識し、支部の活動を主人らしく助け、分会委員と力を合わせて同胞との活動を対人活動、彼らの心との活動として深みを持って繰り広げていく。 (2)各級機関は5月19日に開かれた共和国政府、政党、団体連席会議の提案とアピールを、今日の朝鮮半島を取り巻く情勢の要求と在日同胞の念願を反映させたものとして熱烈に支持し、わが民族第一主義と民族共助で反米愛国聖戦と6.15北南共同宣言を履行するための民族挙げてのたたかいに特色ある貢献をし、民団同胞たちにも自主的平和統一運動に力を合わせることを訴えていく。 (3)第20回全体大会を迎えるための4カ月間は反共和国、反総連策動がいつにも増して激しく加えられ、内外反動勢力とのたたかいがし烈に展開される期間である。 日本の自民、公明、民主の3党が対朝鮮「経済封鎖」措置の一環として提出した「外国為替及び外国貿易法改正案」が昨日(1月29日)、衆議院本会議で可決されたことは、日本の対朝鮮敵視政策がいっそう重大な段階に入ったことを意味する。 加えて、日本の与党は国際法と国際慣例を完全に無視した「特定外国船舶入港禁止法案」を提示し、いわゆる「対北経済制裁」の立法化を目指している。 われわれは、国連憲章と国際法を乱暴に蹂躙し、共和国に対する「孤立圧殺策動」が限界に達するこうした法案を、わが国の自主権と朝鮮半島の平和と安全に対する危険な挑戦として断固糾弾し、それに反対するたたかいを強力に繰り広げていく。 [朝鮮新報 2004.2.3] |