〈新しい世代、新年の抱負〉 受験資格は氷山の一角、問い続けたい植民地主義 |
昨年は日本に残る「植民地主義」について考えさせられた年だった。受験資格問題をめぐって文科省は朝鮮学校を狙い撃ちにした差別措置をとり、年末には枝川の土地問題が浮上した。私は受験資格問題に取り組む中で、在日朝鮮人は「旧宗主国に住む旧植民地出身者」であるという事実をあらためて認識せざるを得なかった。年が変わっても「植民地主義の亡霊」たちの攻勢が緩むとは思えない。 このような状況の中で在日朝鮮人に求められていることは、在日朝鮮人に関わるあらゆる問題はすべて「日本の植民地支配」という原点に立ち戻って考え、問題を解決していくことだ。そしてそこから「怒り」を紡ぎ出していくことが重要だ。そのうえで受験資格問題は氷山の一角に過ぎない。今年も苦境は続くだろうが、われわれは朝鮮人の解放に一歩でも近づいていくべきだ。今年もいっそう「偏屈」に「植民地主義」を問うていきたい。(鄭栄桓、民族学校出身者の一橋大への受験資格を求める連絡協議会) [朝鮮新報 2004.1.1] |