top_rogo.gif (16396 bytes)

つつじの花

 わたしは見たくはありません
 行かれる時には
 だまってただ静かに送りだします

 ヨンビョンの薬山
 つつじの花
 両手いっぱい摘んで道にまいてあげましょう

 一歩、一歩
 その花を
 踏みつけて行かれればよいでしょう

 わたしは見送りはしません
 行かれる時は
 死んでも涙など流しません

※「開闢」に収録。1922・7

金素月(キム・ソウォル) 1902―1934。民謡的な叙情詩人としてひろく民衆に愛された詩人。(訳・全佳姫)

[朝鮮新報 2003.2.5]