生前にアボジが
遺した
詩がある 長い闘病生活
その日々に記した
数多き漢詩 行間には
流れ者人生の
ため息がもれ
ふるさとを探す
心情あふれかえる 渡り鳥は帰ると
元の枝に巣をつくると詠った
詩の一節 夢の中で
ふるさとに向かう船
何度乗ったことでしょう 魂になってから
はじめて帰ったのでしょうか
胸に描いたあのふるさとの村 何を教えようと
何を伝えようと
遺していったのでしょうか
この多き詩 遺稿を抱けば
胸にせまりくる
故国の山河
あんなにも行きたがっていた
かの地 呉紅心(オ・ホンシム) 「チョンソリ」第12号2002年秋号収録。(訳・全佳姫) [朝鮮新報
2003.1.18]
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