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元731部隊兵士の息子、神谷則明さんが愛知朝鮮中高級学校で講演

 愛知朝鮮中高級学校で11月15日、731部隊の元隊員の息子、神谷則明さん(名古屋国際高等学校社会科教諭)が講演し、父から聞いた同部隊と朝鮮人の関わりについて語った。

 731部隊とは、第2次世界大戦中、中国東北部で細菌兵器開発のため人体実験を行った旧関東軍疫給部隊。実験には朝鮮人、中国人が使われた。神谷さんの父、実さん(1997年死去)は元同部隊兵士。

 95年の阪神淡路大震災で亡くなった実さんの義理の父(元同部隊兵士)の自宅から、当時の写真が見つかったのを機に、実さんは自分の過去を初めて息子の則明さんに語った。則明さんは以後、二度と同じ過去が繰り返されてはいけないとの父の遺志を伝えようと事実を語り継いでいる。

 神谷さんは講演で、現地には「朝鮮ピー」と呼ばれる同部隊員専用の慰安所が400を超えたという、被害者の金学順さんの話と絡めながら、その罪について日本政府が公式に謝罪していない事実をはっきり見つめるべきだと述べ、父の実さんが生前、「謝って済むことではないが、中国、朝鮮の人たちに謝罪を」と語っていたことを強調した。

 また、拉致問題と関連して朝鮮の生徒たちが嫌がらせの被害を受けていることは非常に悲しいことだとも述べた。【愛知県朝鮮人教育会】

[朝鮮新報 2003.12.6]