第2回日本人の在日同胞加害問題対策会議、東京で行われる |
昨年の9.17以降続く在日同胞に対する嫌がらせ防止策を南と日本の市民、在日同胞の3者が討議する「第2回日本人の在日同胞加害問題対策会議」(共同主管=南側「経済正義実践市民連合国際連帯(経実連)」、日本側=「反差別国際運動(IMADR)」)が20日、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで行われた。会議の第1部として19日には、「韓日併合」と関連した石原発言を糾弾する市民集会も開催。合同抗議声明を採択した主管団体代表らは21日に東京都庁を訪れ、声明を提出した。一方、南の市民団体代表らは20日に朝鮮大学校を、21日には東京朝鮮中高級学校をそれぞれ訪れ、民族教育の現場を視察した。(李明花記者) 日本国内の法整備を 10月にソウルで行われた第1回会議で参加者の中から提起された対策案を具体化し、共催団体間のネットワークをいっそう強めようと行われた今会議。参加者からは、日本国内における差別防止法と人権委員会の確立、国連人権委員会での現状報告、朝・日国交正常化の重要性を知らせるシンポジウムの開催、嫌がらせの実態調査を行った日本人弁護士らによる南での報告など、さまざまな対策案が提起された。 討議は難航し、具体的な対策案を打ち出すまでには至らなかったが、参加者たちは引き続き討議を深め、来年には第3回会議をソウルで開くことで合意した。 石原妄言にNO! 会議に先立ち19日、東京都内で行われた第1部市民集会は、石原東京都知事の妄言に象徴される日本社会の右傾化が、在日同胞社会、とくに幼い子どもやチマ・チョゴリを着た民族学校の生徒に深刻な差別をもたらしている現状に異を唱えようと行われたもの。 約100人が参加するなか、開会のあいさつを述べたIMADRの武者小路公秀副会長は、「(石原都知事の)妄言は日本人が罪の意識をごまかそうとするもので、このような意識が在日コリアンに対する暴力につながっている。日本、韓国、在日コリアンがみんなで力をあわせて共同で反対しよう」と呼びかけた。 集会では差別状況の実態調査報告が日本人弁護士によってなされたほか、妄言の撤回などを要求する石原都知事あての共同抗議声明が採択された。代表らは21日、東京都庁を訪れ、申し入れを行った。 朝鮮学校も訪問 一方、経実連の魏貞希事務局長をはじめとする南側市民団体代表らは20日に朝鮮大学校を、21日に東京朝鮮中高級学校をそれぞれ訪れ、民族教育の現場を見て回った。 朝大を訪れ、4.24阪神教育闘争をテーマにした朝大演劇部の演劇「約束」を鑑賞した「韓国―在日―日本ユースフォーラム韓国委員会」の文治雄委員長は、「南の社会では在日同胞に対する現在の差別状況が話題になっているが、命をかけた同胞たちのたたかいと北の支援があり、今の朝鮮学校があるという過去の歴史的事実についてはあまりよく知られていない。今回の体験を多くの南の人々に伝えていきたい」と感想を述べていた。 [朝鮮新報 2003.11.27] |