top_rogo.gif (16396 bytes)

福岡県朝鮮学校を支える会結成

福岡県中小企業振興センターで行われた福岡県朝鮮学校を支援する会結成総会

 「今日、この場で生まれた小さな支援の輪を大きなものへと広げていきたい」―「福岡県朝鮮学校を支援する会」が県下39人の呼びかけ人のもとで発足した。結成総会が9月26日、福岡県中小企業振興センターで行われ、石村善治九州大学名誉教授が代表に選出された。総会では結成趣意書が採択され、@教育助成金の増額A寄付金の税制上優遇措置B改築補修等の補助金給付C各種国家試験資格の付与―などを日本政府と地域行政に求めていくことが決まった。

 今年6月、福岡県内の朝鮮学校(初、中、高級学校7校と幼稚園1園)関係者が福岡県弁護士会に人権救済申し立てを行った。内容は、福岡県などに対し、日本学校と同等の地位や待遇を保障するよう弁護士会などの勧告を求めるというもの。現状は一向に改善されることなくこんにちに至っている。

 朝鮮学校施設の老朽化や財政的ひっ迫のなかでの運営など、在日コリアンが抱える問題の解決は急務だ。とくに他県に比べて福岡県内の助成金状況は貧弱であり、「この実態をこのまま放置することは朝鮮学校の子どもたちの人権にも関わる重大な問題」として一日も早い改善を求め結成されたのが、「福岡県朝鮮学校を支援する会」だ。

 結成総会では朝鮮学校を代表して九州朝高の金光正校長、福岡初中オモニ会の金貴順会長があいさつした。

 金会長は、「子どもたちに対する嫌がらせが続くなか、たくさんの日本の方々が応援してくださり感謝の気持ちでいっぱいだ。今日という日を互いに理解を深め、朝・日の友好を築いていく一歩にしていきたい」と述べた。

 石村善治福岡大学名誉教授は、「立ち上げまで何度も会議を持ち、今日までに各界各層から39人の呼びかけ人を募ることができた。朝鮮学校の差別、人権問題は日本人自身の問題。日本が朝鮮を植民地支配した過去の反省という観点に立って、この問題に取り組んでいきたい」と述べた。

 総会では当面の課題として、カンパへの参加呼びかけや朝鮮学校との交流、処遇改善を求める署名運動などを行っていくことを決めた。

[朝鮮新報 2003.10.7]