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〈関東大震災-朝鮮人虐殺から80年〉 千葉で報告会

 「関東大震災朝鮮人虐殺80周年千葉県報告会」が8月27日、千葉県千葉市の千葉商工会議所第1ホールで行われ、同胞、日本市民ら80余人が参加した。

 報告会に先立ち、総聯映画製作所作成のドキュメンタリービデオ「歴史を繰り返してはならない〜関東大震災―朝鮮人虐殺80周年」の上映と山田昭次立教大学名誉教授(歴史研究者)の講演が行われた。

 報告会では、総聯千葉県本部の宋岩佑委員長が報告した。

 宋委員長は「私たちは関東大震災から80周年を迎えるこんにち、多くの朝鮮人が虐殺されたむごい過去を忘れず、堂々と生きていかなければならない」と強調しながら、「先祖たちの恨みを晴らすためにも、日本政府に謝罪と補償を強く要求していく」と述べた。

 続いて、朝鮮人強制連行の真相を調査する千葉県調査団の渡辺隆日本人側団長と「朝鮮学校を支援する千葉県女性議員と県民の会」の事務局長を務める湯浅和子県議会議員がそれぞれ来賓のあいさつを述べた。

 渡辺氏は、「日本政府の無責任さに怒りを禁じえない。犠牲者の無念の思いを自らに問い直しながら、これからも朝鮮の方々と連帯していきたい」と述べた。

 また湯浅氏も「過去の蛮行に対する謝罪がなされないまま80年の時を過ごしてしまった日本社会には、真の民主主義が育っていないと改めて反省している」としながら、「朝鮮学校の児童、生徒をはじめとする在日コリアンへの嫌がらせなど、みなさんを取り巻く危機的状況は80年前をほうふつとさせるものがあるが、地域の人々への理解を促すことからともに生きる社会を作っていきたい」と述べた。

 報告会では、真相究明と被害者への謝罪と賠償、追悼碑の建立などを求めた堂本暁子同県知事への要請文を全会一致で採択した。

[朝鮮新報 2003.9.1]