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「万景峰92」号7カ月ぶりに新潟入港

同胞たちの歓迎を受け新潟港に入港する「万景峰92」号
朝鮮に対する経済制裁などに反対する日本市民たちによるデモ行進

 「万景峰92」号が25日朝、約7カ月ぶりに新潟市の新潟西港に入港した。関東、信越、北陸地方などから駆けつけた約200人の同胞らが朝鮮の国旗を振り、「歓迎! 歓迎! 『万景峰』」「マンセー(万歳)!」と叫びながら熱烈に歓迎した。ふ頭では、1世らが勝ち取った祖国往来の権利まで奪おうとする日本人らが騒動を繰り広げたが、同胞らの力強い声がそれを圧倒した。

 同胞の身辺安全を最優先に考えて入港を延期せざるをえなかった6月と同様、依然として反朝鮮、総聯キャンペーンが繰り広げられる物々しい雰囲気での入港だったが、同胞らの熱狂的な歓迎に乗組員らも安心したのか、大型の朝鮮の国旗を掲げて歓迎に応えていた。

 午前10時30分からは東京の税関、入管、海上保安庁、国土交通省などの百数十人が船内に入り検査を実施した。税関、入管、海上保安庁による検査では何の問題もなかったが、船舶の安全性検査「ポート・ステート・コントロール(PSC)」では5項目の改善命令が出された。

 一方この日、「万景峰号」の運航を考える日本市民らが船の入港規制と対朝鮮経済制裁に反対してデモを行った。元衆議院議員の吉田正雄氏、新潟NGO人道支援連絡会の川村邦彦氏ら約40人が午前8時半に市内の公園で集会を開き、10時頃からデモをした。

 同日夕には緊急集会が市内のホテルで開かれ、62人の日本市民が参加。5人が基調発言を行い、対朝鮮敵視が強まる中で朝鮮総聯本部に対する銃撃事件などが起きたとして、在日朝鮮人を抹殺しようとの意図を持ったこのような行為は断じて許されないと述べた。

 集会では、「万景峰92」号の正常運航などを要請し小泉純一郎首相、平山征夫新潟県知事、篠田昭新潟市長に宛てた要望書が満場一致で採択された。【新潟発本紙特別取材班】

[朝鮮新報 2003.8.26]