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〈大学受験資格問題〉 東京で市民集会

 外国人学校卒業生の受験資格問題と関連し7月31日、東京都千代田区の在日本韓国YMCAで「文科省に多文化教育を!」と題する多民族、多国籍市民集会が行われた。外国人学校、民族学校の問題を考える弁護士有志の会、民族学校出身者の東大への受験資格を求める連絡協議会、民族学校出身者の一橋大への受験資格を求める連絡協議会、民族学校の処遇改善を求める全国連絡協議会、すべての外国人学校の大学入学資格を求める実行委員会の共催で、大学生をはじめとする同胞、日本市民ら150人が参加した。約20人の弁護士、国立大教員、外国人学校保護者らが発言し、すべての外国人学校卒業生に受験資格を認めることを文科省と各国立大学に求めた。

 集会では「民族学校の大学入学資格―いま私たちはどこまできたか」とのテーマで報告が行われ、7月18日までに全国立大学に朝鮮学校生徒の「入学資格認定書」交付の代理人申請を行った「弁護士有志の会」の師岡康子弁護士、7月25日に教授会決議を採択した東京外国語大の米谷匡史教員、一橋大、東大、東農大の各民受連代表らが発言した。

 師岡弁護士は、「新たな方針が出るのはかなり早い時期に迫ってきているのでは。問題はその内容だ。大学自治、国際的、子どもの教育権利の各観点から受験資格を認めてもらいたい」と強調した。

 若者たちのリレートーク「逆風に抗して私たちは何をめざすのか」が行われ、7人が発言。上野さとしさん(北朝鮮人道支援ネットワーク)は、「この運動が加害者の自己満足に終わっては絶対にいけないと思う。歴史的義務を果たしたい」と述べた。

 また、「いま日本社会が問われていること」と題し、各氏が発言。高橋哲哉東大教授は「受験資格問題をはじめ、朝鮮学校児童、生徒への嫌がらせ、新潟朝鮮総聯関連施設などへの銃撃などに見られる日本社会の排外主義を断固として許さない」、新美隆弁護士は、「歴史の過ちを繰り返さないためにも、外国人も含めた本当の意味での人権を実現していきたい」、田中宏龍谷大教授は「文科省はいつまで外国人を『いじめる側』に立つのか。今まで放置してきた外国人学校への位置付けが迫られている」と述べた。

 集会宣言が発表され、「生徒たちに早く朗報を届け、すべての外国人学校に対して学校教育法第1条に準じた地位を包括的に保障することを求める」ことをアピールした。(李明花記者)

[朝鮮新報 2003.8.5]