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総連新潟県本部銃撃、ハナ信用組合新潟支店爆弾脅迫事件で総連中央記者会見、糾弾声明発表

 総連新潟県本部に7月29日夜、銃弾が撃ち込まれ、ハナ信用組合新潟支店脇に爆弾と思われる物が置かれるなど、敵意に満ちた在日朝鮮人の生命を脅かすテロ行為が起きた事に対し、総連中央常任委員会は30日午後、東京都千代田区富士見町の朝鮮会館で記者会見を開き声明を発表した。記者会見では南昇祐副議長兼総務局長が声明を読み上げ、卑劣な行為を厳しく批判した。また同日、新潟県本部でも同様の記者会見が行なわれた。総連中央常任委員会声明全文は次の通り。

 7月29日深夜、朝鮮総連新潟県本部に銃弾が撃ち込まれ、ハナ信用組合新潟支店脇に爆弾と思われるものが置かれ住民が避難するという凶悪な事件が発生した。また、昨晩「ケンコクギユウグン」を名乗る男から、新聞社に「朝鮮総連新潟県本部に銃弾を撃ち込んだ。朝銀に爆弾を仕掛けた」との電話があったという。

 朝鮮総連新潟県本部に銃弾を撃ち込んで職員の生命を脅かしたばかりか、同胞たちの民族金融機関であるハナ信用組合新潟支店付近に住む日本の住民の皆さんを直接巻き込んだことは、私たちのみならず新潟市民をはじめとする日本国民の中で不安と恐怖をあおる卑劣な行為であり、強い怒りを禁じ得ない。

 今回の事件は、朝鮮総連に対する敵意に満ちた兆発行為であるとともに、在日朝鮮人の生命をも脅かす許しがたきテロ行為である。

 また事件は、昨年9月以降、朝鮮民主主義人民共和国と朝鮮総連、在日朝鮮人に対する誹謗と中傷が繰り返され、暴力行為と嫌がらせが頻発する中で、用意周到に計画、準備された悪質極まりない事件である。

 こんにち、朝米対話と北東アジアの安全と平和に対する期待が高まっている時期に、日本の一部反動勢力がそれに逆行し緊張を高めている。

 昨年11月9日、「朝鮮征伐隊」なる正体不明の者から脅迫状と銃弾が朝鮮総連中央本部に送りつけられた。また今年の1月15日には在日同胞の民族金融機関である中部信用組合にも銃弾が撃ち込まれた。朝鮮総連各機関に対する破壊行為や在日同胞に対する暴行、脅迫行為が頻発する中、とくに朝鮮学校に通う学生に対する暴行、嫌がらせは日本の弁護士グループの調査によっても、関東地域で5人に1人、関西地方では4人に1人引き起こされている。

 私たちは再三にわたって、このような事件を糾弾するとともに再発防止を強く求めてきた。

 にもかかわらず、反共和国、反朝鮮総連キャンペーンは日増しにエスカレートし、今年6月初旬には「万景峰92」号の運航を阻止するために日本のマスコミも報じたように「異様な厳戒態勢」が敷かれたばかりか、民族排他的な状況まで作り出された。

 われわれは、今回の事件に、流言飛語をもって在日朝鮮人に対する無差別な虐殺を引き起こした、80年前の関東大震災時のきわめて危険で陰湿な影を見ずにはいられない。

 朝鮮総連中央常任委員会は、在日朝鮮人の生命財産を直接、脅かすばかりか、日本社会の中で朝鮮総連と在日同胞に対する誤解と偏見を助長し、朝・日友好親善に水を差そうとする今回の事件を強い民族的怒りをもって断固糾弾する。

 またわれわれは、「日本側は過去の植民地支配によって朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した」と明記した「朝・日平壌宣言」を誠実に履行しようとせず、わが国と朝鮮総連に対する非難が繰り返され、反朝鮮人感情が作り出されていることに遺憾の意を表明する。

 われわれは、日本当局が一日も早く、銃撃事件と爆弾脅迫事件の真相を究明し、二度と事件が繰り返されないよう責任ある措置を講じることを強く要求する。

 朝鮮総連は、今後とも広範な日本国民のみなさんとの相互理解と友好親善を図るとともに、「万景峰92」号の入港地である新潟のみなさんとの友好のきずなを大切にしていく所存である。

[朝鮮新報 2003.7.31]