top_rogo.gif (16396 bytes)

米国の「朝鮮半島問題を憂慮する学者たちの集まり」が声明発表

 朝鮮戦争勃発53周年に際し6月25日、米国の「朝鮮半島問題を憂慮する学者たちの集まり」(ASCK)が発表した「朝鮮半島での新たな戦争を防ぐために」と題する声明要旨を紹介する。

 朝鮮半島について研究し米朝関係を憂慮する学者として、われわれは朝鮮戦争勃発53周年を深い苦悩と心痛と共に迎えている。

 1950年6月25日、朝鮮半島で戦争が起こり、300万人を超える人々が死亡するという筆舌に尽くしがたい悲劇をもたらした。米国もまた35000人に及ぶ自国の兵士を失う多大なコストを払った。

 この戦争は決して終わっていない。米国と朝鮮は戦闘行為を一時中断する停戦協定にサインして以降、半世紀の間、敵対関係のままでいる。お互いの政府は平和協定に署名し正式に戦争を終結させていない。

 こんにち、もう一つの戦争の危機が朝鮮半島に迫っている。それは死者と人的被害の面で朝鮮戦争をはるかにしのぐものになるだろう。

 1、第2の朝鮮戦争は考えられない。戦争は、数千万人の罪なき人々の命を危険にさらす、想像を絶する大惨事となるだろう。軍事行動はどのような状況であろうとも、決して政策として検討されてはならないし、ましてや行動に移されてもならない。すべての当事者たちは、どのような軍事的オプションに対してもそれらを公的に拒否し断念すべきである。

 2、米国の対朝鮮政策は、例えば経済制裁や先制攻撃、政権交替などは朝鮮半島を冒険的なまでに戦争へと駆り立てる。これらの政策は、朝鮮からの対抗的な敵対行為や脅威を呼び起こしながら、一方で北東アジア地域を不安定にしつつ結果的に米国の安全保障と経済的利益に害を及ぼす。

 3、われわれは、米朝両政府に関係を正常化し朝鮮戦争を終わらせる平和協定を締結し、争いを平和的に解決するための直接交渉を即時かつ無条件、開始することを求める。これらの交渉は、北朝鮮の核開発プログラムに対する米国の憂慮と自国の安全に対する北朝鮮の懸念を取り除く最善の方法を表している。

 4、われわれは、朝鮮の平和的、民主的な統一、互恵的で対等な米朝関係を樹立するための人々の努力を支持し奨励する。

 われわれ「朝鮮問題を憂慮する学者たちの集まり」は、朝鮮半島における新たな戦争を防止するための活動に加わるようすべての関係者に強く訴える。(翻訳・李相英記者)

[朝鮮新報 2003.7.14]