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〈大学受験資格問題〉 一橋大学で外国人学校出身者の受験資格を求めるシンポジウム行われる

 5日、一橋大学で行われた「外国人学校出身者の受験資格を求めるシンポジウム」での、主な発言内容を紹介する。

 在日本朝鮮人人権協会の金東鶴部長 受験資格差別の問題は、日本社会全体の問題だと言える。日本社会が豊かになるためには、民族性を育み花咲かせている朝鮮学校と手を取り合う必要があると思う。

 この間、署名運動が各地で繰り広げられたが、多くの日本市民から賛同を得られたのを見ると、日本政府はこうした世論を無視してはならないと強く感じた。われわれも権利を得るまで最後までたたかうつもりだ。

 師岡康子弁護士 国立大学は独自の判断で受験資格を認めることができるはずだが、文科省の圧力により動くことができないでいる。文科省にもっと働きかけていかなければならない。

 張學★(金偏に柬)弁護士 国際条約に反する日本政府の矛盾点を知れば知るほど、これは明らかに差別だ。文科省は国立大が独自の判断を下さないよう圧力をかけているが、学生をはじめ教職員が一丸となってもっと声を高めていく必要がある。

 朝鮮学校学父母の金栄さん 自分が大学に通っていた時は、私立大学さえも数校しか受験資格を認めていなかったが、今では半数近くの大学が受験資格を認めている。

 在日同胞と日本市民らが共生していく環境は広まっており、3、4世たちの夢と希望をかなえさせる社会を作ることこそ、共生社会の実現ではないか。子供たちの気持ちを曲げるような差別はあってはならない。もうやめてほしい。

 国立市議会の重松朋宏議員 受験資格は日本の学校教育に関する問題でもある。日本学校に通う外国人生徒をサポートする施策が日本にはない。学習指導要領にはあらゆる部分に「国民教育」が規定されているが、再定義が求められる。

[朝鮮新報 2003.7.10]